2005 Fiscal Year Annual Research Report
文部科学省スクールカウンセラー活用事業に係る学校臨床心理士へのサポートのあり方
Project/Area Number |
17530515
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
鵜養 啓子 昭和女子大学, 生活機構研究科, 教授 (40132138)
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Keywords | スクールカウンセラー / 学校臨床心理士 / サポート / 個人スーパービジョン |
Research Abstract |
平成17年度は、まず、予備調査として、東京臨床心理士会所属の臨床心理士に対して、スクールカウンセラー(以下SCと略す)として活動するうえでのサポートの状況について調査を行つた。方法については、平成17年度現在、発行されている、東京臨床心理士会名簿を元に、名簿に登載されている臨床心理士全員に対して、10月から12月にかけて調査用紙を送付した。調査内容は、SCとしての活動の有無、SC経験者に対して、経験年数、派遣校数、学校教育についての理解の程度、事前研修、活動中の研修、個人スーパービジョンを受けたか否か、活動前に必要な知識、臨床心理士会としてのサポート組織の有無、臨床心理士以外のサポートの要望、スーパーバイザーに望む資質、自身の講師経験およびスーパーバイザー経験、スーパーバイジーに望む条件、SC以外の心理臨床活動および最もコミットしている領域、その他SCに望むことなどを、選択式および自由記述にて回答を求めた。SC未経験者に対しては、講師経験以下の回答を求めた。 回答者数378名、うちスクールカウンセラー経験者186名未経験者192名。(1)事前研修については、最近SC活動を始めた人はその機会があるが、初期から活動していた人はなかった。(2)活動中の研修は、ほとんどの人が受けている。(3)スーパービジョンを受けた経験は、31%で、学校理解の程度や臨床心理士としての経験とは無関係である。また、(4)SC経験者と未経験者で、講師経験スーパーバイザー経験に差はない。という結果になっている。(5)臨床心理士以外にサポートを受けたいと思う人については、第一に挙げられるのが精神科医であり、それに次ぐのは、担当指導主事である。(6)SVの資質として望まれるものは、学校教育の特殊性の理解であり、SC経験者を望む声も多い。この結果を元に、全国規模の調査を実施中である。個人情報保護法の施行により、臨床心理士名簿に基づいた調査方法の可否を検討するのに時間が必要であり計画よりも遅れている。
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