2005 Fiscal Year Annual Research Report
幼・小の「接続」の幼児教育課程論的研究-幼小の段差の視点から-
Project/Area Number |
17530568
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
玉置 哲淳 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50116167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧川 光治 樟蔭東女子短期大学, 生活学科, 講師 (40340939)
戸田 有一 大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (70243376)
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Keywords | 幼小接続 / 教育課程タイプ |
Research Abstract |
I 当初本年度の課題としては、幼小接続の課題と教育課程に焦点を当ててアンケートを行うことであり、計画通り実施した。すなわち、(1)アンケートを研究目的A視点4項目、B視点3項目についてのアンケート調査案の作成し、(2)アンケート調査の依頼を大阪・鳥取・長野を行い、内容上の協議を行った。(3)それを踏まえて、郵送法・直接回収などにより得たものを有効回答数としては350の回答を得た。(4)この結果については、単純集計を行った結果、カリキュラムの3つのタイプを見出すことが可能な結果となった。また、このことを因子分析にかけて検討中であるが、同傾向が見出せそうである。さらに、接続の意識・段差の意識との相関を現在検討中である。(5)主に単純集計を、3府県との協議を3月に行った。特に、3月15日公開の研究会では、幼小の接続と教育課程との関連について検討を行った。(6)また、次年度のケース研究を念頭に置きつつ、個別の園との協議を鳥取2園、長野3園と行い、結果を報告するとともに、ケース研究の依頼と協議を行った。大阪について18年度当初に行う予定である。このすべての園との協議を通して、幼児教育課程について各園が独自の視点を持ち、かつ、その内容に原理をしっかり持ち、カリキュラムに反映している姿勢がうかがえた。 II 全体の傾向としては、(1)大阪の公立はPタイプが多い傾向にあるが、そうで無い園が市町村単位であったこと、(2)私立幼稚園では、Qタイプが多い傾向にあるが、Rタイプ・Pタイプもかなりの程度で存在している傾向があること、(3)こうしたタイプと接続の意識との関連では、Pタイプは比較的段差の意識がある傾向があった、などが挙げられる。興味ある結果が得られそうであるので、簡単な中間報告書を作成し、各機関・園に提示をすることを検討中である。アンケート調査の目的の一つである幼稚園の抽出は、3つの府県で各々2つ程度は抽出すること、その類型化の下での細部の取り組みを検討し,次年度のカリキュラム調査・聞き取り調査・保育公開などの研究法略の焦点化する2点の課題は可能と考えている。
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