2005 Fiscal Year Annual Research Report
ものづくり産業における技術革新に伴う企業内教育の再編と能力開発に関する実証的研究
Project/Area Number |
17530577
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
永田 萬享 福岡教育大学, 教育学部, 教授 (70155935)
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Keywords | IT・ディジタル化 / OJT / Off・JT / 技術者 / 技能者 / OJTからOff・JTへ / 実践的な技術研修 |
Research Abstract |
電機産業においては、鉄鋼産業、自動車産業に比較して技術者の占める比重は高い。その背景にはIT・デジタル化の進展が著しく、それによって労働過程の技術的変革が進み、職場組織の再編が生じていることと無関係ではなかった。 そうした中で、ある電機メーカーでは、技術者や技能者が必要とする能力は、(1)先端技術開発力、(2)商品開発設計力、(3)生産技術力、(4)製造力、(5)市場開拓力など多岐にわたると考えている。しかし、日本の技術者はこれまで先端技術開発力の勉強から入っていたがために、技術面での需要の創出、需要の開拓というマーケティング面を無視してきたが、日本の技術者に求められている能力は従来顧みることのなかった市場開拓力であると考えている。技術者の場合、「知識融合力」と「設計実践力」が必要である。前者の「知識融合力」に関してはOffJTで行われてきた。一方、後者の「設計実践力」はOJTが効果を上げてきたが、今日技術者が多忙になり、OJTが行われ辛い状況が生じてきた。そこで、OJTをOffJTに体系化した「実践的な技術研修」が増えつつある。例えば、開発設計技術者用として「電子回路実践技術研修」「メカトロニクス実践技術研修」等々が用意されている。 技能者においても「固有技能力」と「改善実践力」の2面の能力が必要である。「固有技能力」の強化・養成は職業訓練の範疇で、従来から広く行われてきた。一方、「改善実践力」は「改善提案力・改善実行力」「トラブル分析力、解決力」など、実践的な中で培われる能力である。「改善能力」の教育の主体はOJTであったが、自社内の研修所において「ディジタル電子回路、シーケンス制御」等の研修が数日間にわたって行われている。
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Research Products
(2 results)