2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17530599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shiraumegakuen College |
Principal Investigator |
師岡 章 白梅学園短期大学, 保育科, 助教授 (70320760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 利子 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (60086006)
無藤 隆 白梅学園短期大学, 保育科, 学長 (40111562)
由田 新 宝仙学園短期大学, 保育学科, 助教授 (60299956)
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Keywords | 幼稚園教育 / 保育 / 幼稚園教諭 / 幼稚園組織 / 組織文化 / 教職員研修 / 園内カンファレンス / 自己改善システム |
Research Abstract |
1、幼稚園組織に関する先行研究を概観した結果、教育研究では、70年代後半から学校経営のあり方を組織文化あるいは組織風土の視点から考察したものが見られた。ただ、大半は小学校教諭を対象に教科指導を前提とした授業実践の力量形成を問題にしたものか、校長のリーダーシップに注目した学校改善の方策を検討する研究であった。よって、実践の形態も組織体制も異なる幼稚園に資する成果は十分とは言い難い状況であった。一方、保育研究では、組織文化を視点としたアプローチは見られなかった。保育の改善に資するものとして、個々の保育者の力量形成の観点から実践省察のプロセスや、保育経験に基づく保育者としての成長プロセスの研究。また、保育カンファレンス等の可能性を検討した研究などが見られはしたが、フォーマルかつ部分的に取り組まれるものを対象としているのみで、園の組織体制と保育者の関係といった全体構造、またインフォーマルな側面にまでは踏み込んではいなかった。 2、幼稚園組織の改善に向けた方策、特に「自己の実践を改善する組織のあり方」を検討する前提として、質問紙調査を実施し(2005年2〜3月)、研修システムの現状を把握した。層化無作為抽出法により全国500園に配布し、113園から回答を得た。その結果、大半の園が全教員参加による2時間程度の園内研究会を実施していることがわかった。ただ、開催頻度が月1回から年1回まで。また、研究テーマの設定の有無などの幅があり、研修のあり方に質的差異が見られた。 3、質問紙調査に回答した幼稚園のうち、3園を対象に面接調査をした結果、園長あるいは主任の価値観あるいは職員間の雰囲気が、園内研究の充実はもちろん、保育の改善にもつながるとの意見を得た。今後、順次回答園の面接調査を実施し、インフォーマルな側面を把握していく予定である。
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Research Products
(14 results)