2007 Fiscal Year Annual Research Report
イギリスのリーディングエッジ・スクール(先端的革新学校)に関する比較教育学的研究
Project/Area Number |
17530614
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
望田 研吾 Kyushu University, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (70037050)
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Keywords | イギリス / 中等教育改革 / リーディングエッジ・スクール / 協働 |
Research Abstract |
本年度は研究の最終年度であり、成果発表と研究のとりまとめに重点を置いた。研究発表については、2007年9月3日から7日まで、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボにあるサラエボ大学で開催された世界比較教育学会第13回大会において学会発表を行った。発表題目は"Collaboration in Secondary Schools:A Study of the Leading Edge Partnership Programme in Ellgland"である。この発表では、イギリスの教育技能省による協働原理に基づく改革の推進について見た後、Leading Edge Partnership Programme(LEPP)において展開されている活動の実態、LEPPに関して行われた評価について考察した。また、イギリスの学校訪問調査の際に実施したLeading Edge School(LES)の校長等に対するインタビューに基づき、LEPPに参加している校長たちの間に協働を重視する「教育文化」が強く存在することを明らかにし、さらに2006年から教育技能省と連携してLEPP推進の役割を担っているSpecialist Schools and Academies Trust(SSAT)による新たな枠組の下でのLEPP展開の構想について見た。この構想においては特にDavid Hopkinsが提唱する「学校主導のシステム・リーダーシップ」の概念が中心的なものとして位置づけられ、「システム・リーダーシップ」推進においてLEPPが大きな役割を期待されていることを明らかにした。 以上に加えて、2007年9月28日から10月2日までの期間、こうしたSSATの動きをさらに検証するためにイギリスのバーミンガムで開催されたSSAT第15回全国大会に参加し、David Hopkinsによるセミナーなどに出席した。この大会でのEd Balls子ども・学校・家族大臣による基調講演においても、イギリス政府が協働原理に基づく改革をさらに推進する強い意思を持っていることが確認された。 2008年3月には、本研究の成果をまとめた研究成果報告書を刊行した。
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Research Products
(1 results)