2005 Fiscal Year Annual Research Report
グローバル社会における「文化学習」のカリキュラム開発と授業実践
Project/Area Number |
17530636
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
大友 秀明 埼玉大学, 教育学部, 教授 (30176945)
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Keywords | 文化学習 / 水問題 / グローバル社会 |
Research Abstract |
本研究は、我が国の学校教育において多様に実践されている「文化学習」の現状を調査・分析し、複雑な教育パターンを類型化・体系化し、具体的な教材を開発・実践することによって、今日のグローバル社会における「文化学習」の教育的意義と可能性を究明することを最終目的としている。 本年度の研究内容・成果は、以下のとおりである。 1.中欧の主要都市(ウィーン、プラハ、ブタペスト)の文化、歴史、美術、町並、世界遺産についての現地調査を行い、博物館所蔵資料・史料のリスト、関連書籍、スライド等を収集し、グローバル社会における「文化学習」の教材化のための基礎的な研究を行なった。 2.グローバルとローカルの間を貫く学習の題材の一つとして「水の国際化」「水問題」を取り上げた。我が国は水を大量に輸入していること、特に、牛肉や穀物などの食料品や材木などを通して莫大な間接水(仮想水、バーチャルウォーター)の形で外国に依存していること、われわれの食生活や住環境が世界の水と結びついていることに気付かせる学習を構想し、その一端を中学校の選択社会科で実践した。 3.ドイツの基礎学校において「文化学習」を担う教科「事実教授」の目標・内容・方法について歴史的・体系的に分析・考察し、それを拙著(『現代ドイツ政治・社会学習論』東信堂、2005年)にまとめた。 4.我が国の子どもの社会意識から見た社会科教育の課題(学習意欲の減退、自立性の育成、規範意識・公共意識の鈍化)を示し、その解決の方途として、人間力の育成、子どものニーズの把握、他者の視点と自己決定の機会づくりの3点を提案した。
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Research Products
(1 results)