2007 Fiscal Year Annual Research Report
学習過程における意味形成の活動単位に基づく臨床的教育実践の在り方に関する研究
Project/Area Number |
17530648
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Research Institution | Joetsu University of Education |
Principal Investigator |
松本 健義 Joetsu University of Education, 大学院・学校教育学部, 准教授 (90199878)
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Keywords | 教育学 / 教育系心理学 / 学習過程 / 活動単位 / 臨床的教育 / 相互行為分析 |
Research Abstract |
平成19年度は、研究協力校等との連携により「活動過程の拡張としての学習の単位と教育的支援の在り方の実証的研究」について以下のように研究を進め明らかにした。 (a)文化的対象世界,実践の社会的関係性,社会的文化的世界をつくる行為(感じ方・考え方・行い方)の3者を関係的に生成する,〈もの,人,行為の相互作用・相互行為として学習過程〉の実践と検証。(1)学習活動の開発実践研究(7月:上越市内小学校)を行い、意味生成が生起する活動の関係と過程を事例分析した(10月)。(2)同活動を同市小学生異学年グループを対象とするワークショップで実践(12月)。(3)活動過程の改善後、珠洲市立みさき小学校で検証実践を実施した(2月)。 (b)活動の拡張過程の分析による活動単位と論理と構造の析出と検証 19年度調査結果,及び,17〜18年度研究成果より,(1)他者とともに文化的意味をつくり・つくり変えていく行為の関係と過程を媒介し,活動を共に知覚し,思考し,行うことが可能となる"つくり変え可能"な材料・道具(教材)による〈活動の状況的場〉のデザイン。(2)意味生成の協働的活動過程を成り立たせたり,再組織化したりする実践の社会的関係性。(3)文化的対象をつくり,同時に,実践の社会的協働性をつくる行為の生成と,行為が生成過程や関係に対する社会的・文化的意味成立。 (c)活動過程を拡張する関係生成的な状況のデザインと支援の在り方 (1)活動のまとまりを単位とした実践と経験のつくり変え過程(カリキュラム),(2)〈文化的関係性の生成⇔〔行為+もののつくり変え〕⇔実践の社会的関係性の生成〉の連鎖が,相互的重層的に起こる活動の関係や過程に着目した学習状況のデザインと支援,(3)(ア)文化的対象,(イ)実践の社会的関係性,(ウ)ふるまいの生成,これらの質的に異なる3つ実践が互いに他を触発し成立させる実践の連鎖と関係性への着目に基づく支援。
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Research Products
(1 results)