2005 Fiscal Year Annual Research Report
二段階キャリア教育プログラムの開発と「自己効果検証システム」の確立
Project/Area Number |
17530663
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
三浦 孝仁 岡山大学, 教育開発センター, 教授 (30199947)
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Keywords | キャリア・デザイン / 行動計画 / コミュニケーションワーク / グループワーク / 自己効果検証システム / 課題解決 / 自己理解 / 進路設計 |
Research Abstract |
平成17年度は前期にキャリア・デザイン(1)、後期にキャリア・デザイン(2)を実施。 (1)は入学後まもない学生が学生生活の行動計画を立てることが目標。 自分自身を理解、社会に対する役割を認識、大学での学びの動機付けを行った。県内企業や経済同友会の協力により社会経験豊富な外部講師を活用。学内関係者とも連携し、施設見学や職員との交流、他学部学生とのコミュニケーションワークなど、学生が自発的に参加できる授業構成を重要視した。 (2)は(1)を発展させた内容。 社会で必要となる力を、「課題の発見〜解決に至るまでに発揮する能力」と認識し、グループワークを通じたケーススタディへの取り組みによってこれらのスキルの考察・体感・習得を目指した。こちらも県内企業や岡山経済同友会の協力を得た。5回のグループワークと2回のプレゼンテーションを実施し、学生が主体的にプログラムに取り組む機会を増やすように配慮した。 検証システムとしてチェックテストを実施。学生が自身のキャリア意識を5点満点で自己評価するものであり、(1)・(2)いずれもプログラム前後に調査を実施。 結果は、(1)では実施前の平均3.42が3.92へと0.51ポイントアップ。項目別では「自分のセールスポイントを把握している」が0.74アップ、「自分の適性や能力を活かせる進路をおおよそ理解している」が0.68アップと平均以上のアップを示し、受講が自己理解や進路設計に関する意識の向上に役立った。(2)では実施前の3.48が3.78と0.30ポイントアップ。特に「課題解決のプロセスと必要なスキルを知っている」が0.62ポイントアップと一番の伸びを示した。 今後の課題としては、大講義室でのグループワーク実施に対し講師及びTAからのフォローを充実させることや、現在のチェックテストに変わる社会で必要となる力を整理した客観的な効果検証方法の考案を検討している。
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