2006 Fiscal Year Annual Research Report
入門期のコミュニケーションの形成過程と言語の発達に関する実証的実践的研究
Project/Area Number |
17530669
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河野 順子 熊本大学, 教育学部, 助教授 (80380989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 清司 都留文科大学, 文学部, 教授 (30180061)
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Keywords | 教科教育 / 国語科 / 入門期 / コミュニケーション / 発達 |
Research Abstract |
本年度は、前年度に行った予備的実験授業の結果を分析・考察し、本格的実験授業を行った。計画していたように、教科書教材における論理的思考力育成のための説明的文章教材での実験授業を中心に行った。前年度及び本年度に継続して行ってきた熊本市立本荘小学校での橋本須美子教諭の朝の会でのコミュニケーションの形成のあり方を週一度定期的に参与観察を行うと共に、絵本の読み聞かせにおける児童の変容も追究するという社会・文化的アプローチによる研究を土台にしながら、入門期の学習指導におけるコミュニケーションの形成の発達を教師の教育観や指導性の問題を通して捉えることができた。さらに、こうした社会文化的なコミュニケーションの発達の有様の把握に加え、3回の説明的文章の学習指導(第1回目は「いろいろなくちばし」6月10日から20日、第2回目は「じどう車くらべ」10月2日から12日、第3回目は「どうぶつの赤ちゃん」3月2日から17日)の継続的な参与観察により、入門期の学習者の論理的思考力の発達のあり様とカリキュラム構築目指しての入門期の説明的文章の学習指導の提案を行う準備が整った。こうした橋本須美子教諭の実験授業と共に、熊本市立田迎小学校での小山恵子教諭の実験授業、及び熊本市立松尾東小学校での梅田智子教諭の実験授業を行うことができ、社会文化的に異なる入門期の児童の論理的思考力の発達に関する要件を見出すことができた。また、熊本大学教育学部附属幼稚園の5歳児の10月から12月までの参与観察も行うことができ、幼稚園教育に対して入門期の学習指導の問題性なども把握することができた。 本年度の研究の成果は、次の2本の研究紀要の執筆及び、2本の学会発表などにてその成果を公表した。
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Research Products
(13 results)