2007 Fiscal Year Annual Research Report
入門期のコミュニケーションの形成過程と言語の発達に関する実証的実践的研究
Project/Area Number |
17530669
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河野 順子 Kumamoto University, 教育学部, 准教授 (80380989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 清司 都留文科大学, 文学部, 教授 (30180061)
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Keywords | 教科教育 / 国語科 / 入門期 / コミュニケーション / 発達 |
Research Abstract |
三年間の研究のまとめとして、三カ年の参与観察、及び実験授業による入門期のコミュニケーション能力の発達と言語発達の解明と1年生における説明的文章教材の学びにおける新しい準教科目的な単元(カリキュラム)提案を行った。コミュニケーションの発達については、熊本市立本荘小学校の橋本須美子教諭のクラスへの三年間に渡る参与観察の結果、プロトコル分析や教諭へのインタビューを通して、社会文化的アプローチからの究明を進めることができた。この結果、足場づくりとしての教師の役割とそれによって促される入門期のコミュニケーションの形成過程を分析し、入門期の児童の言語発達を促す要因を明らかにすることができた。このことは、入門期の言語発達について、社会文化的アプローチの重要性が指摘されながら、その資料が乏しい現状の中で意義ある成果であると考える。 さらた、論理言語の発達について、熊本市立本荘小学校の橋本須美子教論、同田迎小学校の小山恵子教論、同松尾東小学校の梅田博子教諭、上益城郡乙女小学校の浜濱本竜一郎教諭(前熊本大学教育学部附属小学校)による実験授業を進め、入門期における説明的文章の授業改革及び、論理的思考力の発達に関しての資料を得ることができ、新しい準教科目的的単元(カリキュラム)として提案することができた。 以上のような研究成果を明らかにしたことは、これまで入門期のコミュニケーションの形成過程や言語発達(特に論理言語の発達)についての実証的な研究成果が見あたらない中、研究的にもまた現場実践への提案としても意味あることであったと考える。
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Research Products
(19 results)