2005 Fiscal Year Annual Research Report
アート教育の教授学習過程論的分析:「協働的想象」としての演劇教育のデザイン
Project/Area Number |
17530673
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
宮崎 清孝 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90146316)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂呂 雄二 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (50157939)
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Keywords | 演劇教育 / 協働的学習 / カリキュラム構成・開発 / アクションリサーチ |
Research Abstract |
本年度は計画に従い、以下のことをおこなった。 まず予定していた幼稚園をフィールドとし、そこの保育者たちと協働で夏の演劇ワークショップとそれを中核とする1年間のアートプログラムを作成し、6月から実行に移した。 ほぼ2週間に1回程度、研究代表者のみならず分担者も時に参加して保育活動の観察、データ収集をおこなった。実施回数は1学期では6回であった。この時期の観察の主要目的は、夏のワークショップへ向けての保育者たちによる準備と子どもの反応の調査であった。 夏の演劇ワークショップでは8月5,6の両日、劇団「月夜果実」を主催する堀切和雅にプロデューサーを依頼し、3名のアクターにより子どもたちも参加する演劇活動を実施し、その観察とデータ収集をおこなった。ここでの観察の主要目的は、アクターたちと幼稚園児たちの関係がどう発展し、園児たちがアクターたちの演技をどう取り入れていくかということの調査であった。 2,3学期にも演劇発表会、絵画発表会など核になる行事を設定し、それについての観察、データ収集を12回おこなった。ここでの目的はワークショップでの経験、またワークショップで設定した演劇のテーマが、ワークショップ以後の子どもの想像力の展開にどのような影響を与えるかの調査である。 また夏のワークショップに参加したアクターの一人にインタビューし、その経験の聞き取り調査をおこなった。 これらデータ収集の一方で、予備的な分析も開始し、予備的な結果の発表も、9月にはスペイン、セビリアでおこなわれた国際文化活動理論学会において、また11月にはアメリカ、サンディエゴでおこなわれたアートと言劇による学習と発達の交差文化的パースペクティブについての環太平洋会議においてそれぞれ発表した。また11月に刊行した編著書「総合学習は思考力を育てる」において、教師・保育者の役割についての理論的考察をおこなった。
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Research Products
(3 results)