2006 Fiscal Year Annual Research Report
子どもの遊び状況の変化に適応する玩具づくりワークショップおよび玩具デザインの展開
Project/Area Number |
17530676
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Research Institution | Nagoya Women's University |
Principal Investigator |
渋谷 寿 名古屋女子大学, 文学部, 教授 (70216034)
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Keywords | 遊び / 遊具開発 / 玩具デザイン / デザイン / ワークショップ / 玩具づくり |
Research Abstract |
2年目の主な研究計画とした玩具デザインの展開は、錯視、カオス、転がりをテーマにした一連の作品を7回の展覧会で発表した。継続している玩具づくりワークショップ研究については、初年度に行った6種類38回の玩具づくりワークショップのアンケート調査を分析し、次のような事項を結論とした。1、玩具の構造部分は用意し、創造的活動を分けて設定する方法論はほぼ肯定された。2、参加者の10〜20%は、鋸等の初歩からの道具指導が必要である。3、工作の苦手な子どもへの教育的配慮が必要である。また初年度に行った現代の子どもの遊びの分析と、インドの玩具づくりワークショップの実態資料を合わせて考察した結果、現時点で教育効果の高いワークショップ方法論として次の3つを抽出した。1、玩具の構造部分と子どもの創造部分を分けて設定し、紙と鉛筆を用いてデザインする手法。2、伝承玩具・遊具をリ・デザインする手法。3、玩具の構造部分と子どもの創造部分を分けて設定し、大量の様々な木片を造形遊び的に組み合わせて玩具をつくる展開。また、本研究計画に取り込んだ、「愛知県幼児の創造力育成推進事業」・「幼児の主体的・創造的な遊びを引き出す集団遊び用遊具の開発」において、大学教員、学生、本学付属幼稚園、園児が連携して、幼稚園の保育現場において必要とされる2種類の遊具を開発した。その1つは保育として展開できる大型のビニール製の空気膜構造体としての「巨大な魚」である。2つ目は幼稚園のオープンスペースに設置し、子ども達のごっこ遊びを誘発する、「木の家」である。それらは、愛知県児童総合センターにおいて現物を展示した。また、本事業において連携した4者共に、それぞれが大きな教育的成果を得た過程を、「遊具開発プロジェクトモデル」としてまとめた。この遊具開発プロジェクトについて、こども環境学会で2007年4月にパネル発表する。
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Research Products
(5 results)