2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540021
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
西田 憲司 信州大学, 理学部, 教授 (70125392)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二宮 晏 信州大学, 理学部, 教授 (40092887)
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Keywords | ゴレンステイン次元 / ゴレンステイン環 / コ-エン-マコーレー加群 / フィルター環 |
Research Abstract |
可換ネータ環R上加群として有限生成なネータ多元環A上の有限生成加群Mのゴレンステイン次元について,それが0になるための必要十分条件はその加群の深さが環の深さに一致することである,という事実の証明を工夫し,簡略化した。それにより,数年前に疑義が提出されていた,深さとゴレンステイン次元に関するAuslander-Bridger公式:(Mの深さ)+(Mのゴレンステイン次元)=(Aの深さ)がAuslander-Bridgerによる当初の方法を用いて証明されることを示した。これから,Aがゴレンステイン多元環のときは,有限生成加群はAuslander-Bridger公式を充たす。更に,gradeと次元に関する公式:grade M+dim M=dim Aも成り立つ。ゴレンステイン多元環Aは,dim A=(Aの深さ)を充たすから,Mがコーエン-マコーレー加群になることとMのgradeが(Mの深さ)に一致することが同値である。これは,コーエン-マコーレー加群のホモロジー代数的特長付けを与えている。 次に,以上の実績を基に,可換ネータ環R上加群として有限生成とは限らないネータ多元環について同様の公式を考察する。先の場合は,基礎環R上の深さ,gradeを用いたが,有限生成性を仮定しないためこれらの普遍量を変更する必要がある。そこでAはフィルター環になっている場合を考える。このときはAに付随する次数付環gr Aがあるのでそれが可換ネータ環になる,という仮定の下で公式を作る。これら公式はほぼ完成し,コーエン-マコーレー加群,ホロノミック加群などへの応用を研究予定である。
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Research Products
(2 results)