2005 Fiscal Year Annual Research Report
ワイル群不変なジャクソン積分に付随するホロノミックq差分方程式系の研究
Project/Area Number |
17540037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
伊藤 雅彦 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (30348461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 健二 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (20306492)
小池 和彦 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70146306)
薩摩 順吉 青山学院大学, 理工学部, 教授 (70093242)
矢野 公一 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60114691)
木村 勇 青山学院大学, 理工学部, 助手 (40082820)
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Keywords | ジャクソン積分 / ワイル群 / ホロノミックq-差分方程式 / カロジェロ模型 / ルート系 |
Research Abstract |
今年度の研究計画の一つはBC型ジャクソン積分に付随するホロノミックq-差分方程式系の階数を求めることであった。研究代表者伊藤は、京都産業大学・青本和彦教授の協力を得て、この件を解決した。結果、階数は具体的に組み合わせの数で表示できることがわかった。さらにその階数の個数からなる解空間の基底をうまく選び、具体的に表示できることも示した。この基底を得るためには、今年度購入したパソコンを駆使して行った計算が大いに役に立った。結果的にコンピュータによらない証明を行った。これらの結果を日本学士院紀要(Proceedings of the Japan Academy, 81, Ser. A, No.9 145--150)において報告し、2005年日本数学会、秋期総合分科会(於岡山大)「無限可積分系セッション」(アブストラクト集p.26--27)において発表した。また、伊藤は南米チリのタルカ大学van Diejen教授と連絡を取り合い、例外型G2ルート系に付随する可換差分作用素の研究を行った。得られた結果を2006年日本数学会年会(於中央大)「無限可積分系セッション」(アブストラクト集p.35)において発表した。 研究分担者谷口は、カロジェロ・モーザー・サザランド模型(CMS模型)と呼ばれる完全可積分系の類似から、対称性を一切仮定せず、ポテンシャル関数が超平面に沿った逆二乗型の特異性を持つことを仮定したとき、どのような完全可積分系が存在しうるかを調べてきた。基本となる2変数の場合、特にポテンシャル関数が4本の直線に沿って特異性を持つ場合を重点的に調べた。その結果、いくつかの結合定数が1ではない場合にも可換な微分作用素対が存在すること、またこのときには、特異性の配置にはある種の対称性があることが確かめられた。また、例外型可換系の研究のために、F4型ワイル群不変式の初等的構成に関する研究も行った。
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Research Products
(1 results)