2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
金光 滋 近畿大学, 産業理工学部, 教授 (60117091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷川 好男 名古屋大学, 大学院・多元数理学科, 助教授 (50109261)
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Keywords | ゼータ関数 / 関数等式 / モジュラー関係式 / リーマン予想 / ファーレイ分数 / クロネッカー極限公式 / 超幾何関数 |
Research Abstract |
平成17年度前半は、18年度刊行済みの第3回日中セミナー報告集を編集者谷川好男氏、ジャンウェンペン氏が編集するのを手伝い、すべての論文を批判的通読して、コメントを付与すると共に、かなりの部分の書き換えを行ないました。そのために数ヶ月間の時間を費やさざるを得ませんでしたため、前半では、余り研究の進展がありませんでした。編集終了後、谷川氏、塚田氏と共同で、虚2次体のクロネッカー極限公式を、超幾何関数を用いて導き出すという研究に取り掛かり、完成にまでこぎつけることができ、現在論文の形に仕上げているところです。 その後、数回の集中セミナーで、ディリクレのL-関数の1における値の周辺の研究を行ないまして、ディリクレの類数公式が、ディガマンマ関数の分数値に対するガウスの公式と同値であることを発見し、論文として準備中です。同時に、上記日中セミナー報告集に掲載した論文において、モジュラー関係式の一つの現れとして、コタンジェント関数の部分分数分解を定式化しましたが、それを少し一般化したフーリエ級数が、アポストル、伊関等の研究したランベール級数の関数等式の証明に自然に現れる理由を発見し、チャンディーガルで開催されました国際研究集会の報告集に投稿すべく現在準備中であります。 また、過去において投稿していた論文が数編掲載され、その一つは、最近研究が盛んになっている、多重ゼータ値の新しい等式の族をコンヴォリューションと特殊関数を用いて導出するというものです。いま一つは、以前からの研究テーマでありました、リーマン予想とファーレイ分数の関係、今回は、とくに、ワイエルシュトラスの微分不可能な関数との関連の論文が掲載されました。これの発展版として、ウェーヴレットに関する研究を推進中です。 他に数編、2006年度掲載予定の論文がありますが、巻号等がまだ未定のため、ここには、載せておりません。
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Research Products
(3 results)