2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540059
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
内田 吉昭 山形大学, 理学部, 助教授 (80280890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足利 正 東北学院大学, 工学部, 教授 (90125203)
鳥巣 伊知郎 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50323134)
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Keywords | 被覆空間 / 不変量 / 結び目理論 |
Research Abstract |
三次元球面内のトーラス結び目で非正規三重分岐被覆空間を持つ結び目はT(2x,3y)(ただし、xとyは互いに素な整数)の型である事を示した.y=1である時には、その被覆空間はレンズ空間になる.また、x=2である時には、その被覆空間はトーラス結び目T(2,z)とそのトーラスの中心からなる二成分の絡み目上分岐する二重被覆空間と同相になる事を示した.この結果は、11月に山形蔵王高原で行った東北結び目セミナーにて発表をした.一般のxとyに対して結果が得られれば、まとめて論文にする予定である. 結び目上分岐する三次元球面の分岐被覆空間を用いて三次元多様体を表示して得られる、多様体の不変量に対しては、東京工業大学の畠中氏が構成した.私は量子不変量の知識が少ないので、8月に山形に来てもらい、10日間ほど共同研究を行った.現在、基本群が同型だが同相でないレンズ空間が区別できているので、なぜ可能なのか等を考察中である.また、上記のトーラス結び目等はすでに被覆空間がわかっているので、それらと、この不変量との関係を考察している. 結び目の被覆空間を用いて、同じ結び目を表す2つの結び目の組み紐表示でマルコフ変形の2(組み紐の次数を変化させる変形)を許さない場合の同値類に対して分類を得た.この結果はすべての結び目の組み紐表示に対して適応できる.この成果を現在論文にまとめている.
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