2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540072
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
足立 俊明 Nagoya Institute of Technology, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60191855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 定廣 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40181581)
宇田川 誠一 日本大学, 医学部, 准教授 (70193878)
山岸 正和 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (40270996)
佐伯 明洋 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (50270997)
江尻 典雄 名城大学, 理工学部, 准教授 (80145656)
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Keywords | extrinsic shape / isoymetric immersion / curvature logarithmic derivative / umbilic point / isotropic / Hermitian symmetric space |
Research Abstract |
今回の研究目的は,曲線族によりケーラー多様体の形状をどの程度把握できるか,というものであった。今年度は特にケーラー多様体を別のリーマン多様体の中に埋め込んで調べるという立場で行った。 一般に,リーマン多様体Mの別のリーマン多様体Nへの等長はめ込みにより,Mの曲線族からNの曲線族への対応が誘導される。この対応の性質を利用して等長はめ込みの性質を調べるというタイプの考察はこれまで多く見られ,昨年度の研究でもこの方向で考察を行った。今年度の研究ではこれを局所的に捉え,測地曲率の対応や測地曲率の対数微分の対応という誘導写像レベルでの考察を実施した。この結果,誘導写像により保存される測地曲率の対数微分の量という観点による統一した結論を得ることができた。その中で特にケーラー多様体を実空間形に等長はめ込みを行って考察した結果が重要である。 1)ケーラー多様体の各点においてはめ込みにより2次的な点に移り測地曲率の対数微分が保たれるための必要十分条件は,ケーラー多様体が階数2以下のエルミート対称空間でありかつはめ込みが平行であることである。 2)各点で2次的である性質と測地曲率の対数微分が保たれるための必要十分条件は,複素空間形の全臍的埋め込みまたは複素射影空間の球面への第1標準はめ込みに全臍的埋め込みを合成したものであることである。 このように実空間形への埋め込みという強い条件の下では,曲線族の性質からケーラー多様体の構造を完全に記述できることがわかった。
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Research Products
(9 results)