2006 Fiscal Year Annual Research Report
軌道型グラスマン幾何の視点からみた等質空間の部分多様体論的研究
Project/Area Number |
17540081
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
内藤 博夫 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (10127772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中内 伸光 山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (50180237)
安藤 良文 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (80001840)
小宮 克弘 山口大学, 大学院理工学研究科, 教授 (00034744)
木内 功 山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (30271076)
渡邊 正 山口大学, 教育学部, 教授 (10107724)
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Keywords | グラスマン幾何 / 等質空間 / 部分多様体 / リー郡 / 左不変計量 / 曲面 / ユニモジュラーリー群 |
Research Abstract |
(1)「対称空間上の軌道型グラスマン幾何に関する研究」に関しては,次に記述する3次元ユニモジュラーLie群上のグラスマン幾何の研究から得られる知見を見ながら、研究(1)の方向性を明確にすることを研究目的としていた。前年度に引き続く研究(2)の計算結果の整理検討及び関連研究者との議論によって、グラスマン幾何の存在に関して、各種軌道から反映されるオブストラクション(ある種の1階編微分方程式系の解の存在に関わるもの)があるという予想に達したが、それが幾何学的あるいはLie群論的に何を意味するのか解明する所までには至らなかった。 (2)「左不変計量を持つLie群上の軌道型グラスマン幾何に関する研究」に関しては,3次元ユニモジュラーLie群の曲面に関するグラスマン幾何を解明することを目的にしていた。この方面の研究は、研究(1)の試金石となる位置づけにあるため、今年度の研究活動の重点項目にしていた。6種類ある3次元ユニモジュラーLie群の中で、特にグラスマン幾何について未解決であったSU(2)及びSL(2,R)に関して、軌道の分類及び各軌道に付随する曲面論の特性(極小曲面及び平均曲率一定曲面の存在)について考察を行った。軌道分類は完成したが、軌道の中のある2軌道に付随する曲面論的特性に関して、平均曲率一定曲面の存在が判明していない。この存在条件が、ある種の常微分線型方程式系の解の周期性と関連していることが判明したのは、新しい知見であるが、詳細については、現在、計算途中であり、総合的に学術論文として研究成果を纏めるところまで至らなかった。 尚、関連活動として、「数学辞典」(第4版、岩波書店)のグラスマン幾何に関連する項目の執筆活動を行った。また、すでに記述したように、本年度は研究の中心課題において学術論文の発表にまで至らなかったが、研究分担者による研究成果は挙がった。(次ページ、11.研究発表に記載)
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Research Products
(2 results)