2007 Fiscal Year Annual Research Report
多様体における有限群作用の固定点上の接空間となる表現に関する研究
Project/Area Number |
17540084
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
角 俊雄 Kyushu University, 大学院・芸術工学研究院, 准教授 (50258513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩瀬 則夫 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (60213287)
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Keywords | 有限群作用 / 実表現 / ライティネン予想 / ギャップ群 |
Research Abstract |
球面上の滑らかな有限群作用の固定点集合における諸問題の考察を行った。特に、有限群の球面上作用において、固定点がちょうど2点の場合、固定点上の表現2つの関係について考察を行った。有限群の形によって、固定点上の表現は常に同型でないといけない場合と同型でないものが存在する場合に分かれる。80年代に位数8の巡回群において同型でないものが存在することが示され、簡単な群に対しても同型とは限らないことがわかった。90年後半には、より複雑な群に対しては、常に同型でないものが存在するであろうと、ディスク上の有限群作用との関係で予想され、多くの群のクラスに対して、正しいことが示されてきた。ところが、森本は、2006年に複雑と思われていた群、6次交代群の自己同型群に対し、固定点上の表現は必ず同型でなければならないことを示した。このことは、ディスク上の作用と球面上の作用に顕著な違いがあることを示唆している。別の森本の結果とあわせると、常に同型となる非可解群はただ1つであることが昨年度わかった。そこで、本年度は、可解群について考察を行った。現状の手法においては、ディスク上の有限群作用を利用して、球面上の有限群作用を作るものしか知られていないため、球面上の作用がつくれる十分条件を満たす可解群を選び出す必要がある。それに関して、RIMS研究集会「変換群の理論とその応用」において発表を行った。さらに9月には、ワルシャワにて開かれた第1回AMSとPTMの合同研究集会において、同型でない表現が存在するための群の十分条件についての結果について報告し、その結果を用いると、可解群においても、ライティネン予想の反例となる群を見つけ出せることについて、発表を行った。
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Research Products
(3 results)