2006 Fiscal Year Annual Research Report
強擬凸CR構造のモジュライ理論とその高次元孤立特異点への応用
Project/Area Number |
17540087
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮嶋 公夫 鹿児島大学, 理学部, 教授 (40107850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
與倉 昭治 鹿児島大学, 理学部, 教授 (60182680)
愛甲 正 鹿児島大学, 理学部, 教授 (00192831)
小櫃 邦夫 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (00325763)
伊藤 光弘 筑波大学, 大学院数理物理質科学研究科, 教授 (40015912)
赤堀 隆夫 兵庫県立大学, 大学院物資理学研究科, 教授 (40117560)
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Keywords | CR構造 / 孤立特異点 / コジュライ / 変形 |
Research Abstract |
本研究は,複素解析的孤立特異点のモジュライをその境界CR構造への反映を通じて捉えようという構想の下に行われている. H18年度は次の課題に重点をおいて研究を行った. (1)正規孤立特異点の変形へ非特異部分の変形からアプローチし,その境界CR構造のモジュライの観点から考察する, (2)境界CR構造のモジュライの解析に係るCR幾何学を整備する. (1)については,複素3次元以上の正規孤立特異点の変形空間を解析的手法で構成することに成功し,論文として出版した.この結果は,複素3次元以上の正規孤立特異点の変形空間を微分幾何的に扱う際の標準的な方法を与えるものになり得るものである.また,孤立特異点の特異点解消の変形はそれ自身が興味深い性質を持つ豊穣な対象であるが,それを微分幾何学的に扱う方法は形式変形レベルでしか確立していなかった.H18年度の研究によって,解析的部分の問題点も解決し,論文執筆中. その研究に関して,特異点理論の権威であるO.Riemenschneider教授(ハンブルグ大・独)を招いて「mini-Symposinm on Algebraic Geometry, Complex Analysis and Singularity theory(2006.8.21,鹿児島大・理)」を開催し,研究交流を行った. (2)に関しては,実5次元以上のコンパクト強擬凸CR多様体を実接触多様体の上部構造として捉え,そのモジュライ空間の構造を解明するための研究を継続中. 赤堀隆夫教授(分担者)は,ケーラー多様体内の強擬凸実超曲面の1次Kohn-Rossiコホモロジー群はケーラー形式を保つような無限小変位(の複素Hamiltonベクトル場を法とする)空間であることを明らかにし,論文として出版した. また,伊藤光弘教授(分担者)は,実5次元以上の強擬凸CR多様体上でのSerre型双対定理を証明し論文として出版した.
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Research Products
(9 results)