2007 Fiscal Year Annual Research Report
強擬凸CR構造のモジュライ理論とその高次元孤立特異点への応用
Project/Area Number |
17540087
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮嶋 公夫 Kagoshima University, 理学部, 教授 (40107850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
與倉 昭治 鹿児島大学, 理学部, 教授 (60182680)
愛甲 正 鹿児島大学, 理学部, 教授 (00192831)
小櫃 邦夫 鹿児島大学, 理学部, 准教授 (00325763)
伊藤 稔 鹿児島大学, 理学部, 准教授 (60381141)
赤堀 隆夫 兵庫県立大学, 大学院・物資理学研究科, 教授 (40117560)
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Keywords | CR構造 / モジュライ / 孤立特異点 |
Research Abstract |
孤立特異点の特異点解消の変形は,2次元有理2重点の場合の不思議な現象に代表されるように,孤立特異点の変形とは異なる独自の豊富な数学を内臓している.特異点解消完備族の構成は70〜80年代に代数幾何的方法によって行われているが,境界CR構造と結びつけるためには複素構造の変形を扱う必要がある.本年度は,CR構造の変形を特異点解消の変形と結びつけるために,特異点解消空間上の複素構造の完備変形族を構成することを研究計画の中心におき,次の3点に基づいてその構成を完成させた(論文投稿中).(1)特異点解消空間上の複素構造と特異点解消写像の組の変形を扱う,(2)小平-Spencerによる完備族構成法をGrauert division theoremに基づいて改良する,(3)形式解の収束性に関する解析的困難の克服には,前年度の研究で確立された高次元(1,1)凸凹領域上の複素構造の安定埋め込み変形で確立された論法を活用する.また,赤堀隆夫教授(研究分担者)により,高次元有理2重点の変形から引き起こされる境界CR構造の変形は障害を持たないことが証明された. さらに,本研究課題に関連して,他の研究分担者は次のような研究成果を得ている. ・rationalホモロジー多様体に対して反共変チャーン類の一意性を示した. ・Chern-Finsler接続を用いて,フィンスラー・ケーラー多様体の特徴付けを行った. ・Riemann面のモジュライ空間上のWeil-Petersson計量の境界挙動の解析を進め,漸近展開の第2項にTakhtajan-Zograf計量が現れることを示した. ・普遍包絡環に知られている2つの中心元が一致することに直接的証明を与えた.
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Research Products
(12 results)