2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540094
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
加藤 昌英 上智大学, 理工学部, 教授 (90062679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻 元 上智大学, 理工学部, 教授 (30172000)
田原 秀敏 上智大学, 理工学部, 教授 (60101028)
横山 和夫 上智大学, 理工学部, 助教授 (10053711)
青柳 美輝 東京工業大学, 精密工学研究所, 研究員 (90338434)
山田 美紀子 上智大学, 理工学部, 助手 (70384170)
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Keywords | 正則写像の拡張 / クライン群 / 複素射影構造 / 非ケーラー多様体 |
Research Abstract |
本年度(補助金が交付されてきた期間を含む)に行った研究によって得られた結果は以下のとおりである。 1.複素3次元射影空間のある種の領域(「広い領域」)の商多様体の分類に関して次のことが分かった。すなわち (1)この問題を(複素1次元の)クライン群理論の高次元化(奇数次元のみ可能)と考えた。特に複素3次元の場合には、Grassmann多様体G(4,2)に作用する群と考えることによって、うまく問題の定式化が出来ることがわかった。これによって基礎になる種々の概念が固まった。 (2)クライン群理論における初等型の群に対応する部分の複素3次元版がほぼ完成した。ここで初等型の群とは3次元射影空間の稠密な領域に作用する「端点(end)」が有限である群と定義する。特に固有不連続な開集合の商空間が正の代数次元を持つコンパクトな成分を少なくともひとつ持てば、固有不連続な開集合は3次元射影空間の稠密な領域であって、クライン群は初等型になることが示された。同時に商多様体も有限不分岐被覆を除いて分類された。ここの議論では、(非Kaehler多様体を含む)複素多様体への正則写像の、S.Ivashkovichによる拡張定理が有効に用いられる。現在、発表のための草稿の作成と、証明の改良(なるべく概念的な証明に直すこと)を行っている。 2.複素多様体がprobableになるための良い十分条件を求める問題についてはまだ手がついていない。複素射影構造が特異点集合の持つ場合の考察についても進歩がなかった。ともに今後の課題である。
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Research Products
(1 results)