2005 Fiscal Year Annual Research Report
常微分方程式で記述される非線形力学系に関する精度保証付き計算法の研究
Project/Area Number |
17540106
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山本 野人 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (30210545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 健一 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (40293120)
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Keywords | 精度補償 / 力学系 / 常微分方程式 / 非線形 / カオス |
Research Abstract |
今年度前半では昨年度から継続して研究しているBessel関数の精度保証付き計算法についての結果を論文Iにまとめ、あわせて10月にベルギーで行われた国際学会NOLTA2005にて発表した。また関数方程式の解の一意性に対する数値的検証法に関し、基礎定理を整理し、その結果を9月にドイツで行われたDagstuhl Seminarにて発表した。 さらに、力学系、特にカオスの解析の基本的な道具として常微分方程式の精度保証法についての研究を行った。中尾理論に基づく精度保証の手法を常微分方程式初期値問題に適用して、2種類の方法を開発した。さらにこれを標準的な精度保証法であるLohner法と比較して検討を行った。この結果に基づいて、初期値に関して特に敏感な問題の精度保証のために、中尾理論を適用した方法を用いて初期値問題を逆向きに解く・あるいは境界値問題として捉えなおすなどの方法についての研究を開始した。 これは、また、発展方程式の精度保証法にとって重要な手法になりうると考えている。 分担者・中村は、力学系の数理に関する知識の共有やカオス解析の理論の整理などにあたり、初期値問題の特性にあわせた精度保証法の開発に寄与した。
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Research Products
(2 results)