2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540135
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
原 正雄 Tokai University, 理学部, 准教授 (10238165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 建輔 東海大学, 理学部, 講師 (00303024)
松本 哲志 東海大学, 理学部, 准教授 (30307235)
谷 聖一 日本大学, 文理学部, 教授 (70266708)
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Keywords | Jones多項式 / Montesinos 絡み目 |
Research Abstract |
絡み目ダイアグラムから Jones 多項式や Kauffman 多項式などの多項式を計算する問題は#P-困難であることが知られている.したがって,一般の絡み目ダイアグラムに対してこれらの多項式不変量を多項式時間で計算することは不可能だと予想されるが,入力する絡み目ダイアグラムを制限すれば多項式時間で計算出来る. 絡み目ダイアグラムのクラスについて多項式不変量の計算時間を解析することは絡み目の複雑さを計算量の観点から考察するものであり,トポロジーに新しい視点を与えるものである.また,絡み目の幾何学的性質と多項式不変量の計算時間の関係を解明することにより計算の理論に新しい知見を与えるものである. 本研究の代表者,分担者を含む研究グループは,交点数が n の2-橋絡み目ダイアグラムや3-閉組み紐ダイアグラムを 0(n)時間で認識できること,それらの Jones 多項式が 0(n)回の 0(n)次多項式の演算で計算出来ることをすでに示していた. 本年度では上記の研究を Montesinos 絡み目ダイアグラムまで拡張することに取り組んだ.2-橋絡み目の分岐二重被覆空間ほレンズ空間であり,Montesinos 絡み目の分岐二重被覆空間は底空間が球面の Seifert ファイバー空間である.レンズ空間は底空間が球面で特異ファイバーが2つの Seifert ファイバー空間なので Montesinos 絡み目のクラスは 2-橋絡み目を含んでいる. 本年度の研究では一定の条件をつけた Motesinos 絡み目ダイアグラムについて,その認識や Jones 多項式の計算が2-橋絡み目と同様の時間で計算できることを示した.認識の過程でダイアグラムを整数列で表現し,それから Jones 多項式を計算する手法も同様である.
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Research Products
(6 results)