2006 Fiscal Year Annual Research Report
カオス理論に基づいた乱数生成とランダムアルゴリズムの研究
Project/Area Number |
17540138
|
Research Institution | Hiroshima Institute of Technology |
Principal Investigator |
久保 泉 広島工業大学, 環境学部, 教授 (70022621)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 礼偉 三重大学, 教育学部, 教授 (40157970)
横田 壽 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90210616)
池田 諭 宮崎大学, 工学部, 准教授 (70282796)
中田 寿夫 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (10304693)
本田 竜広 広島工業大学, 工学部, 准教授 (20241226)
|
Keywords | カオス / 力学系 / 乱数生成 / 分散処理系 / ランダムアルゴリズム / 無限次元確率解析 / Renomalization / 連分数展開 |
Research Abstract |
久保は、無限次元確率解析に現れるカオスに関わる研究として、multiplicative renomalizationに着目した方法により、直交関数系の母関数を求める一般論を展開し、浅井・H.-H.Kuoなどと共著で発表した。また、Namli・Kuoと共に、その考え方をさらに追求して、Chebyshev多項式を一般化した直交関数系を見出し、その性質を調べた。 谷口は久保と共に、カオス理論を用いた新しい乱数生成方式の理論的な検討と乱数特性の改良を行い、国際会議MCQMC2006で発表し、本論文は投稿中である。また、浮動小数点演算を用いて非再帰的に擬似乱数を生成するアルゴリズムについて、整数演算のみを用いて乱数を生成する方法を研究し、具体的な成果を得た。また、このアルゴリズムをハッシュ関数に応用するため、長い桁数をもつ乱数を生成する研究を行い、予備的な結果を得た。 横田は、W.A.Webbと共に、連分数展開における周期について成果を得て論文として発表した。 池田は、ランダムに送られるトークンを利用した分散処理系における協調手法のアルゴリズムの評価量としてのカバー時間と到達時間について詳細な研究を行った。 中田は、ランダムなアルゴリズムの理論へしばしば応用されている当たりのあるクーポン集めの問題に関して、連続な確率過程への埋め込みについての議論を行った。それにより、本年度国際会議で発表した講演論文に書いた方法とは別な方法で厳密な分布を導出することができた。 本田は、複素n次元空間における任意のノルムに関する単位開球B上の単葉正則写像fが、媒介変数表現f(・,t)をもつとき、増大度定理や被覆定理を証明し、さらに、これらの条件を満たす写像の例として、星型写像や凸写像について考察した。また、Taylor展開したときの係数の有界性についても解析した。
|
Research Products
(6 results)