2007 Fiscal Year Annual Research Report
量子場と結合したシュレディンガー作用素のスペクトルと有効質量の研究
Project/Area Number |
17540181
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
廣島 文生 Kyushu University, 大学院・数理学研究院, 准教授 (00330358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 恵一 摂南大学, 工学部, 教授 (50268489)
寺本 恵昭 摂南大学, 工学部, 准教授 (40237011)
島田 伸一 摂南大学, 工学部, 教授 (40196481)
廣川 真男 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70282788)
松井 卓 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (50199733)
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Keywords | スペクトル解析 / 場の量子論 / 汎関数積分 / 基底状態 / ファインマン・カッツの公式 / レヴィー過程 / 埋蔵固有値 / パウリ・フィールツ模型 |
Research Abstract |
平成19年度の研究実施計画は以下の(1)-(4)であった。(1)スピンをふくむPF模型の基底状態の縮退度の評価、(2)Nelson模型のつくる熟半群の正値性を調べる、(3)Rough path理論をつかって確率2重積分の漸近挙動を調べる、(4)Nelson模型のくりこみ量を汎関数積分的観点からとらえる。 (1)PF模型の基底状態の縮退度の評価は完全に示すことは出来なかったが、2以上であることは対称性の議論より示せた。またCadlag上の確率変数を用いた汎関数積分表示からエネルギー不等式を得た。これらの結果を応用して、スピン-ボゾウ模型の基底状態の一意性を全ての結合定数で示した。 (2)ファイバー分解したNelson模型の全運動量が消えてる場合の正値性を示した。その帰結として基底状態の一意性を示した。 (3)確率2重積分のtightnessはスカラーポテンシャルに関して非常に弱い条件の下で示せた。 (4)様々な試みを実施したが満足な結果を得るにいたらなかった。現在も考察中である。 上記(1)-(3)の結果は日本数学会(9月東北大学)、京大学数理研で開催された研究会(9月、10月)などで口頭発表した。 これらの研究をとおして非相対論的量子電磁力学のローレンツゲージによるGupter-Bleular形式を解析することが出来た。現在論文にまとめて国際誌へ投稿準備中である。
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Research Products
(14 results)