2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540198
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
濱地 敏弘 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (20037253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綿谷 安男 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (00175077)
湯浅 久利 九州大学, 高等教育開発研究センター, 助手 (50363346)
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Keywords | 有限的符号化 / 軌道同型 / 記号力学系 / ブラッテリ図形 / ホップ同値 / オドメタ変換 / ダイクシフト |
Research Abstract |
1.軌道同型の有限的符号化研究を行い、測度付きBratteli図形から定まるマルコフオドメタ変換の間の有限的符号化による軌道同型定理を得、良く知られたDyeの定理の精密化を与えた。まず無限直積型オドメタ変換を生み出すBratteki図形の場合に限って結果を得、これはBull.London Mathから海外共同研究者M.Keane(Wesleyan Univ.)と共著で出版した。次に一般のマルコフオドメタ変換を生み出す場合に結果を得、M.Keane及びM.Roychowdhuryと共著でMathematische Zeitshriftに現在投稿中である。いずれの結果も、閉かつ開集合同士の不変測度の値が等しければ、それぞれは測度零集合を除いて可算個のシリンダーに分割され、対応するシリンダー同士は、長さが等しく、かつグラフの辺として見たときの終点頂点を共有しあうと言う集合間にHopf同値が成り立つことの発見に基づいている。この延長上に、これまで10数年にわたって未解決の極小カントール系の軌道同型予想の解決が期待され、次年度の研究の大きな柱である。 2.力学系の有限的符号化として、記号力学系の埋め込み問題に取り組んだ。情報源が、源と目標において共に有限制約を持つ記号力学系で記述される場合に限って知られている有名なW.Kriegerの埋め込み定理について、目標の情報源を文脈制約に有界性のないある記号力学系のクラスにKriegerの埋め込み定理を拡張することが出来た。まず目標の記号力学系がDyck言語で記述される場合に限って定理を得、Monatshefte f"ur Mathから出版した。次に、Dyck言語を含むより広範囲の記号力学系のクラスを無限半群とグラフとで構成し、その場合に埋め込み定理を得た。これは、W.Krieger(Heidelberg Univ.)等と共著でJournal f"ur die reine und angewandte Mathematikに現在投稿中である。
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Research Products
(3 results)