2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540214
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
土橋 一仁 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (20237176)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西浦 慎悟 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (50372454)
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Keywords | 星間ダスト / 暗黒星雲 / 星間分子雲 |
Research Abstract |
本研究では、おうし座、へびつかい座、オリオン座の暗黒星雲群と、孤立した2つの暗黒星雲(L1251、IC5146)に対して、ミリ波分子分光観測と可視光・近赤外線における測光観測を遂行する。暗黒星雲周辺に、普遍的に存在する遠赤外線(100μm以上)で極めて高い輻射率を持つダストの起源を、可視光・近赤外線・ミリ波の観測を通して解明することが、本研究の目的である。 ミリ波帯の観測は、東京大学電波天文学グループが所有する60cm鏡を改良して行うことを計画した。平成17年4月現在から、60cm鏡の改良作業(同グループと共同)に全力を注ぎ、2周波数同時受信可能な受信機システムの構築、従来型の音響光学型分光計の開発、光学ポインティング等の作業を完了し、平成18年3月現在、本格的な観測を開始した状況にある。また、観測ソフトウェアの開発・デバックも進めており、平成18年度以降の定常観測・解析に備えつつある。我々のグループは、主に音響光学型分光計の制作とさらなる高性能化を担当したが、割り当てられた予算の関係上、いくつかの新規開発項目(光源レーザーの固体レーザー化)を断念し、中古品を有効活用して2台の音響光学型分光計を制作した。 60cm鏡を用いた観測については、オリオン座領域のCO・^<13>CO(J=2-1)観測を完了させ、近日中にL125とIC5146の観測に着手するである。また、可視光帯での測光観測は、東京大学木曽観測所の105cmシュミット望遠鏡を用いてL1251、オリオン座、おうし座のデータを確保し、それらの減光量マップの作成に取り組んでいる。さらに、近赤外線のデータベースである2MASSを利用しつつ、近赤外線での減光量も調査している。 また、新たな研究対象の候補として、ダストの成長が報告されているポラリスシラス中の分子雲コアについても、可視光・近赤外線・ミリ波帯における観測を行った。
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Research Products
(5 results)