2007 Fiscal Year Annual Research Report
太陽彩層速度場観測望遠鏡の製作とそれを利用した太陽プロミネンスの振動の研究
Project/Area Number |
17540220
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Research Institution | Yonago National College of Technology |
Principal Investigator |
竹内 彰継 Yonago National College of Technology, 一般科目, 教授 (50216842)
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Keywords | 太陽 / 彩層 / プロミネンス / 速度場 / 振動・波動現象 / 観測機器 |
Research Abstract |
本研究の目的は市販の光学機器だけを用いて安価に太陽の彩層の速度場を観測する望遠鏡を製作し、それを太陽プロミネンスの振動・波動現象の研究に利用することにある。そして、本望遠鏡は単一架台に搭載された3本の望遠鏡より構成され、それらに取り付けられたHαフィルタでHα線(水素原子が出す輝線スペクトル)の線中心、短波長側ウィング、長波長側ウイングの光の強度を観測し、Hα線のドップラーシフトの2次元情報を得て簡単に速度の2次元分布図が作成できることを特長としている。したがって、Hαフィルタの性能が本望遠鏡の性能を左右することになる。 本校のHαフィルタは透過幅0.3Aのファブリペロ型干渉フィルタであるが、昨年度本校と同形式のフィルタに透過波長帯のムラがあるとの報告を受けた。そこで、急遽研究計画を変更して京都大学理学研究科附属花山天文台のシーロスタットと水平分光器を利用して本校のフィルタの透過波長帯の精密分光測定を行いムラの有無を確かめた。その結果、本校のフィルタにも透過波長帯のムラの存在が示された。そして、ムラを考慮した透過波長帯の透過幅はフィルタの中心部で0.3〜0.4A、周辺部で0.5〜0.6Aでありカタログどおりの性能を満たしていないことがわかった。 しかし、本校のCCDカメラの撮像素子のサイズは6.4mm×4.8mmであり素子上に結像する光はフィルタの中央部分を透過した光だけである。したがって、本校のHαフィルタは周辺部分に透過波長帯のムラはあるものの本、望遠鏡での使用においてはほとんど影響が無く精度良く太陽彩層の速度場が測定できることが示された。
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Research Products
(3 results)