2005 Fiscal Year Annual Research Report
スペース実験用カロリメータでの結晶シンチレータのVLSI読み出しシステムの開発
Project/Area Number |
17540239
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
片寄 祐作 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 助手 (90323930)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 槇雄 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50018016)
鳥居 祥二 早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (90167536)
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Keywords | 宇宙線 / VLSI読み出しシステム / 結晶シンチレータ / フォトダイオード |
Research Abstract |
〔複数のフォトダイードとVLSIチップを用いた多レンジ信号読み出しシステムの開発〕 BGO信号を6桁のダイナミックレンジで読み出す方法を確立するため、1本のBGO側面に取り付けた面積の異なる4つのPD(浜松ホトニクスS2744-08(10mm×20mm)S3509-08(10mm×10mm)、S3072(φ7mm)、S5821-02(φ1.1mm))とVikingチップを用いたヘッドアンプモジュールによる読み出しシステムを開発した。性能評価のため各PDの測定レンジをLED光源により調べた。それぞれの出力波高値の比は面積に比例しており、ノイズレベルはADCで約10カウント(〜3.2fC)であった。一方、S2744-08により測定した宇宙線ミュー粒子分布のピーク値は約10.8fCであった。これらのことからS2744-08とS5821-02により1MIPから約10^5MIPs以上まで測定可能であり、S5821-02に10分の1の減光フィルターを取り付けることにより3つのPDで10^6MIPs以上の測定が可能であることが分かった。 〔加速器による装置の性能評価〕 4つのPDをBGOに取り付け放射線医学総合研究所のHIAMCにおいて重粒子(He:230MeV/u, C:430MeV/u, Si:800MeV/u, Xe:400MeV/u)を照射し、読み出しシステムの実証試験を行った。核種によるクエンチングの効果がみられ、約50GeVまでの各エネルギーで各フォトダイオードの出力値は比例しており、チャンネル間のクロストーク等の問題はなく、少なくとも約2400MIPsまでの範囲での性能が実証された。
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Research Products
(3 results)