2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540257
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
細谷 裕 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (50324744)
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Keywords | 素粒子理論 / 高次元ゲージ理論 / 細谷メカニズム / ゲージ・ヒッグス統合 |
Research Abstract |
ゲージ場とHiggs場を高次元ゲージ理論のなかで統一し、量子効果により対称性を破る機構(細谷メカニズム)を電弱相互作用に適用し、Higgs場の相互作用に関する様々な物理的帰結を導いた。Higgs場はゲージ場の一部になり、Higgs場の相互作用はゲージ原理と時空構造によって決められる。特に、Randa11-Sundrum時空上でS0(5)xU(1)モデルを詳細に調べた。ゲージ・ヒッグス統合理論の普遍的な帰結として、ヒッグス粒子とゲージ場(W,Z)との結合定数が標準模型とくらべて小さくなることをしめした。WWH, ZZHの結合定数は標準模型にくらべ、cos(theta_H)だけほぼ普遍的に小さくなる。ここで、theta_Hは、細谷メカニズムを特徴づけるYang-Mills AB位相である。WWH, ZZHの結合定数は現在のところ実験的には測定されていないが、今秋動き出すLHCや、近い将来に計画されているILCにより、測定可能になる。ヒッグス粒子とゲージ場(W,Z)の波動関数や、様々なKaluza-Klein励起状態への結合定数も求めた。 また、低エネルギーで現れる軽い粒子や場に対する有効理論も導いた。 ゲージ・ヒッグス統合理論では、ヒッグス粒子の質量は有限の値に予言される。このことは、今まで1loop近似でしか示されていなかったが、2loop近似でも正しいことを5次元目が円の場合のQEDで示した。この事実は、高次元ゲージ理論が繰り込み不可能であるにもかかわらず、ヒッグス粒子の質量に対しては意味のある予言ができることを意味する。
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Research Products
(4 results)