2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540286
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
岡田 安弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (20212334)
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Keywords | ニュートリノ / レプトンフレーバー / 超対称模型 / B中間子 / ミュー粒子 / タウ粒子 / 大統一理論 / Bファクトリー |
Research Abstract |
1.ニュートリノの質量生成機構とレプトンフレーバーの破れ ニュートリノに質量があることは最も簡単な標準模型に変更が必要である明らかな証拠である。一方、荷電レプトン過程のレプトンフレーバーの破れの実験的な探索はミュー粒子稀崩壊実験やBファクトリー実験におけるタウ粒子崩壊で精力的に続けられている。両者の関係を明らかにすることはニュートリノ質量生成機構を同定する意味でも重要である。実際、最も単純なシーソー模型やディラックニュートリノ模型でなければ荷電レプトン過程に観測可能な程度のレプトンフレーバーの破れが生じる可能性のあることが種々な例で知られている。ここでは、左右対称性を導入した模型でニュートリノの質量生成とレプトンフレーバーの破れの過程の関連を調べ、ミュー粒子やタウ粒子崩壊の様々な過程の分岐比や角分布に現れる特徴を明らかにした。 2.超対称模型とB中間子の物理 超対称模型はクォークやレプトンの超対称パートナー粒子が新たなフレーバー混合の原因となるため、B中間子崩壊過程やレプトンフレーバーの破れの過程に観測可能な効果を与えることが期待できる。ここでは超対称大統一の模型の場合に、宇宙の暗黒物質の残存量が観測とあうパラメーター領域で、これらの過程にどのような影響が現れるかを調べた。また、B中間子がタウ粒子とニュートリノおよびD中間子、タウ粒子とニュートリノの二つの過程を超対称模型で考慮し、この過程は荷電ヒッグス粒子とクォークの結合を決めるために有効であること、その結合には超対称粒子の量子補正が重要であることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)