2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17540298
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
伊東 千尋 Wakayama University, システム工学部, 教授 (60211744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木田 浩嗣 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (30186275)
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Keywords | 飛行時間型過渡光伝導測定 / チタン酸ストロンチウム / ゾルゲル法 / SiO_2 / TiO_2コンポジット薄膜 |
Research Abstract |
1. SrTiO_3結晶の光キャリアダイナミクス] ナノ秒レーザパルスを用いた飛行時間型過渡光伝導測定を行った。この研究以前にマイクロ秒光パルスを用いた測定を実施していたが、飛行時間とパルス幅が同程度であったことから、今回の実験を行った。その結果、T=5 K、厚さ1mmの試料で、電場強度20V/mmのときに、今回の実験から評価した電子のドリフト移動度は、電場強度20V/mmのときに1x10^5mm^2V^<-1>s^<-1>であった.この結果は、以前の測定で求めたドリフト移動度は実際の値よりも1桁大きく、光ホール効果により評価されている電子の移動度の約1/10程度である。なお、今回の測定でも、印可電場を強くして行くと、移動度が低下する現象が見られた. 2. ゾルゲル法によって作成したSiO_2/TiO_2コンポジット薄膜の光伝導特性評価 アナターゼ型TiO_2における永続光伝導の制御を目的として、ゾルゲル法により、SiO_2/TiO_2コンポジット薄膜(SiO_2/TiO_2=0〜0.05)を作成した。X線回折により、作成したコンポジット薄膜のいずれにおいても、TiO_2がアナターゼ型の構造を取ることを確認した。この薄膜の光伝導は、混合するSiO_2の体積割合から予想される変化よりも著しく減少することを示した。さらに、光電流の減衰は、SiO_2を混合することにより、早い時間領域で拡張指数関数型の減衰から外れることを見いだした。得られた結果が当初目的としたバンド構造の変化によるものか、TiO_2とSiO_2の境界での捕獲によるものかを明らかにするためには,更なる研究が必要である。
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Research Products
(3 results)