2005 Fiscal Year Annual Research Report
極低温原子気体の分子生成における量子相関とボース・アインシュタイン凝縮
Project/Area Number |
17540371
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
藪 博之 首都大学東京, 都市教養学部, 助手 (60202371)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 徹 首都大学東京, 都市教養学部, 教授 (20175409)
丸山 智幸 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (50318391)
|
Keywords | 原子気体 / 物質波 / ボース・アインシュタイン凝縮 / フェルミ流体 / 質量作用則 / 分子生成 / 密度波 / 集団励起状態 |
Research Abstract |
量子統計性が重要な役割を果たす極低温原子気体において、2個の原子が結合して1個の分子を形成する分子生成過程のもとで、原子分子がどのような割合で存在する状態が平衡状態になって実現するか(量子質量作用則)を、原子分子間相互作用および閉じこめポテンシャルがある場合に数値的に計算する計算機プログラムを開発した。 このプログラムを用いて分子形成過程における原子分子間相互作用および閉じこめポテンシャルの効果をフェルミ-フェルミ・ボース-フェルミ・ボース-ボース原子の場合に計算し、その効果を明らかにした。温度ゼロの場合に、分子の結合エネルギー・相互作用の大きさに対する相図を解析的に求めた。これらの結果の最初の報告を、物理学会および国際会議でおこなった。 フェルミ-フェルミ粒子対相関に対する超伝導理論をフェルミ-ボース粒子対の結合に拡張した理論を構築し、それにより弱く結合したボース-フェルミ混合原子気体における粒子対相関を計算、その構造を明らかにした。 これは強い相関の場合に有効な量子質量作用則と相補的な役割を果たすものである。 この結果を論文にまとめ発表した。 Gross-Pitaevski方程式と試験飛行法を組み合わせた方法により極低温ボース-フェルミ混合原子気体の時間発展を計算する計算機プログラムを開発し、モノポール振動を求めた。結果を平均場近似と古典近似による求めた集団励起モードと比較した。この結果を論文にまとめ発表した。 擬1次元の極低温ボース-フェルミ混合原子気体において、温度ゼロで粒子-空孔対相関により原子密度が周期的となる密度波・スピン密度波状態が現れる条件を求めた。また、この状態でのボース・アインシュタイン凝縮の性質を議論した。この結果を論文にまとめ発表した。
|
Research Products
(6 results)