2006 Fiscal Year Annual Research Report
近赤外半導体レーザーの差周波発生を利用したテラヘルツ分光計の開発
Project/Area Number |
17540375
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小田島 仁司 明治大学, 理工学部, 助教授 (50233557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立川 真樹 明治大学, 理工学部, 教授 (60201612)
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Keywords | テラヘルツ / 原子・分子物理 / 光源技術 |
Research Abstract |
(1)レーザー周波数の安定化・周波数計測 本研究では,フォトミキサーにより2台の半導体レーザーの差周波数としてテラヘルツ波を発生させる.その周波数掃引は,一方のレーザー周波数をロックし,もう一方のレーザー周波数を掃引することにより行なう.周波数のロックについては,CsのD2線の飽和吸収を利用して,〜1MHzの精度の周波数安定化を達成した.テラヘルツ波の周波数を知るために,掃引した方の周波数を光コムを利用して決定する.これまでにEO変調器を利用した光コムの発生が確認できたので,来年度はこれを利用したビート計測により,高い精度で周波数計測を行なえるシステムを完成させる. (2)テラヘルツ波発生実験 分光を行なうために十分なパワーのテラヘルツ波を発生させる実験を行なった.しかしながら,現状では十分なパワーが得られていない.引き続き出力向上のため,光ファイバーにより差周波発生のための光のカップリング効率の向上,ミキサーへの集光方法等の改善を行なう.また,フォトミキサーの性能評価のため,フェムト秒レーザーでミキサーを励起してテラヘルツ波を発生させた.その強度から差周波発生のためのミキサーの特性が推定できることが明らかになったので,この情報をもとに励起波長,アンテナ形状等に関し,差周波発生の最適条件を模索する. (3)ハロゲン化水素のBorn-Oppenheimer近似の破れ 分光計の評価実験を行なう予定のハロゲン化水素と,それと同じ電子配置をもつProtonated Rare Gasイオンのテラヘルツスペクトルを解析し,分子量子力学の根幹をなすBorn-Oppenheimer近似の破れを明らかにした.
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Research Products
(2 results)