2006 Fiscal Year Annual Research Report
地震発生場の能動監視における観測量と地殻の構造敏感性の相互関係
Project/Area Number |
17540396
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
熊澤 峰夫 静岡大学, 理学部, 教授 (60022571)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 愛明 創造科学技術大学院, 教授 (90283861)
新妻 信明 静岡大学, 理学部, 教授 (80005818)
里村 幹夫 静岡大学, 理学部, 教授 (50126778)
増田 俊明 静岡大学, 理学部, 教授 (30126164)
道林 克禎 静岡大学, 理学部, 助教授 (20270978)
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Keywords | アクロス / 地震発生場 / 能動観測 |
Research Abstract |
本研究は、地震発生場の時間発展を監視観測によって合理的に把握するため、Marriage of Rocks & Waves「物質研究と観測研究をつなぐ象徴的標語」を目指して、観測+実験+理論による物質科学研究と波動による観測研究を有機的にリンクさせることを目的とした。 本年度は、アクロスの実用化によって東海地震の想定断層面のマッピング計画が静岡大学を拠点として始まり、名古屋大学から移管された小型アクロス送信装置による静岡大学キャンパス内における送信システムの確立、実証データの取得およびデータ処理・解析法の開発を行った.また,アクロス研究に関する研究集会を開催し,今後の実施計画及び国際対応について議論した. 物質科学研究としては,静岡大学所有の高温高圧変形実験装置を用いて石英の微細構造発達過程についてメノウを出発物質として行った。実験条件の温度700-800°Cでは石英は最大圧縮方向に高角な粒子の方が低角な粒子よりもprism<c>すべりによって結晶方位定向配列を発達させることがわかった.これに対して最大圧縮方向に低角な粒子は,粒界移動再結晶作用によって粗粒化することが観察された.その結果、石英のC軸の結晶方位定向配列と最大圧縮応力方向との関係が微細構造発達に影響を与えることがわかった. 本研究中に物質科学研究と波動による観測研究をリンクさせることまで達成したとは言い難いが,Marriage of Rocks & Wavesに向けての方向性は示せたので,今後の次世代の活躍に期待したい.
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Seismic anisotropy in the uppermost mantle, back-arc region of the northeast Japan arc : petrophysical analyses of Ichinomegata peridotite xenoliths2006
Author(s)
Michibayashi, K., Abe, N., Okamoto, A., Satsukawa, T., Michikura, K
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Journal Title
Geophysical Research Letters 33
Pages: doi:10.1029/2006GL025812
Description
「研究成果報告書概要(和文)」より
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