2007 Fiscal Year Annual Research Report
「ギガワット級・短パルス・マイクロ波」の輸送とプラズマ生成への応用
Project/Area Number |
17540466
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
安藤 利得 Kanazawa University, 自然科学研究科, 准教授 (80212679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 啓一 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (90143875)
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Keywords | 大出力短パルスマイクロ波 / 準光学アンテナ / 変換効率 / 後進波発振管 / BWO / マイクロ波アブレーション |
Research Abstract |
比較的周波数の低いマイクロ波では効率よい発振が可能である。また大強度相対論的電子ビーム(IREB)を用いれば「ギガワット級、短パルス、マイクロ波」の発生が可能である。また,ロシアとの共同研究によって「超放射」とよばれる効率的な発振も可能である。研究を開始した当初には300MWであった電力も,研究を続けたおかげで,630MWに達している。 この研究は「ギガワット級、短パルス、マイクロ波」の制御,そして,マイクロ波によるプラズマ生成やアブレーションについての知見を深めることが目的であった。 この3年間を通して「輸送」についてはほぼ目標を達成できた。特に自由空間への放出は重点的に研究できた。5GHzという低周波数でもプラソフアンテナが利用できること。また,これによって直線偏光のガウスビームモードを放射できること。また,波長が長いために回折などが無視できないがアンテナサイズを適当に選びさえすれば効率を向上できることを実験で示した。また,本年度は導波管だけではなく,誘電体を用いることによって利用形態の幅が広げられることも示した。 一方で「プラズマ生成」についても原理実験を行った。導波管内だけではなく,自由空間中に放出したマイクロ波をそのまま減圧した真空容器に当てることで放電は生じる。したがって,マイクロ波を放物面鏡で集光すればさらに放電しやすくなることがわかった。 マイクロ波によるプラズマ生成やアブレーションでは電場の強度が現象を左右する。電場強度を増加させるにはピーク電力を増加させばよいが、一方でマイクロ波の周波数を上げるのも効果的である。これによってより小さな面積に集光できる。そのために、今年度に新たにより高周波(10GHz)の後進波発振管の開発を精力的に取り組んだ。設計、製作を行い、発振までこぎ着けることができた。
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Research Products
(8 results)