2006 Fiscal Year Annual Research Report
プラズマに関する教育・広報を目的にした実験装置の開発
Project/Area Number |
17540474
|
Research Institution | Miyagi National College of Technology |
Principal Investigator |
佐々木 あき彦 宮城工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50026308)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野角 光治 宮城工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (60208303)
|
Keywords | 磁化プラズマ実験装置 / 電子の軌跡の観測 / 分光 / オーロラのモデル / プラズマディスプレイ / マイクロ波加熱 |
Research Abstract |
プラズマはプロセスをはじめ多くの分野で応用されてきており,次世代の産業・技術を支える重要な基盤の一つといえるが,はじめて学ぶ者にとっては決して理解しやすいものではない。そこで,簡単に各種の放電形式を試みてそのプラズマの特性を観察・計測できる装置の存在が,プラズマ初学者のトレーニングや視野を広げるために効果的である。このような考えから,プラズマ研究の導入教育,授業における学生実験や実演での利用,オープンハウス等の際の広報・展示用,等のプラズマに関する「標準的な実験装置」の開発をめざしてきた。 今年度は以前に製作した装置の改良と展示等への利用・それらを参考に新しい装置の設計を中心に研究を進めてきた。 (1)プラズマの閉じ込め(リニア・ミラー・カスプ磁界中のプラズマ)装置に改良を加えて専攻科の実験に使用した(各磁界配位に対するプラズマ形状の変化の観測およびラングミュアプローブによる測定等)。また電極等を交換して,熱電子放出・空間電荷効果・マグネトロン(ダイナトロン特性)の学生実験を電気工学科5年生に行った。 さらにこの装置の展示・実演を行った。 (2)励起された中性気体の発光を利用して電磁界中の電子ビームの軌跡(電界偏向,サイクロトロン運動,E×Bドリフト)を目視観測する装置の改良を行い,オープンハウス・高専祭等の展示・実演に活用したが上記の装置と同様に,概して好評であった。また、講義(プラズマ応用工学)中の説明にも利用した。 (3)プラズマの分光測定をテーマにした学生実験のための予備実験を行って基礎データを得ることができた。 (4)ネオンサイン,ヤコブの梯子(大気圧アーク),プラズマボールの展示・実演を行って好評を得ている。同様に,高周波放電(静電および磁気結合)およびマイクロ波(電子レンジ)による蛍光灯の点灯の展示を実施した。 (5)教育・展示用のオーロラ・雷のモデル装置を製作した。 (6)教育・展示用のプラズマディスプレイのモデル装置を製作した。 (7)主に展示用の核融合装置(ヘリカル系)のモデル,コロナ放電の応用装置(空気清浄器・集塵装置),各種の形状のプラズマボール,電子レンジを電源にしたECR装置の設計を行い,一部試作・予備実験を行ったが完成に至らなかった。また,上記の(6),(7)も不十分である。 (8)プラズマの関連技術であるマイクロ波加熱法によるセラミックス焼成の研究を続けて成果が得られた。
|
Research Products
(2 results)