2006 Fiscal Year Annual Research Report
電子親和力の高い複素環を有する新規有機酸化還元系の合成とEL素子への応用
Project/Area Number |
17550033
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
斉藤 勝裕 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (00089096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大北 雅一 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (60211786)
小野 克彦 名古屋工業大学, 工学研究科, 助手 (20335079)
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Keywords | 構造・機能材料 / 合成化学 / 先端機能デバイス / 高分子合成 / 有機導体 |
Research Abstract |
有機EL素子の研究開発において、キャリア輸送材料の開発は重要な課題であり、さまざまな有機材料の合成研究が行われている。本研究課題では、電子輸送性の高いユニットをビルディングブロックにもつ1.新規配位子および錯体、2.新規オリゴマー・ポリマー、3.新規マクロサイクルの研究開発を行った。 1.新規配位子および錯体の合成研究 新たなりん光発光材料として、イリジウム錯体にキャリア認識部位を導入した化合物を合成し、高いEL発光効率を達成した(Eur.J.Inorg.Chem.2006,3676)。 (2)電子輸送性発光ユニットとしてホウ素錯体に注目し、配位子の構造と発光特性の相関を調査した。この結果、配位子の構造により発光波長を制御することが可能となり、EL素子の発光ドーパントとして有望と考えられる知見を得た。 (3)電子輸送材料であるジアザフルオレンを配位子に有するルテニウム錯体を合成し、色素増感太陽電池の増感色素を開発した。この結果、代表的な色素と比較して高い光電変換効率が測定された。 2.新規オリゴマー・ポリマーの合成研究 新規電子輸送材料の開発として、オキサジアゾールをクロスリンカーに用いたアセン二量体の合成研究を行った。この結果、アントラセン二量体において強い分子間相互作用が観測されるとともに、シリコン基板上に整列することが明らかになった(Heterocycles 2007,72,in press)。 3.新規マクロサイクルの合成研究 マクロサイクルは高いキャリア輸送性を有することが、前年度の研究で明らかになった。これは、強力な分子間相互作用に基づいていた。そこで、自己組織化によってキャリア輸送性を制御する目的で、環状2-フェニル-1,3,4-オキサジアゾールオリゴマー:四量体と三量体の合成研究を行った。この結果、チューブ状の特異な超分子構造体が得られた(特許出願)。
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Research Products
(5 results)