2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17550044
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
小嵜 正敏 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10295678)
|
Keywords | デンドリマー / ポルフィリン / エネルギー移動 / ビピリジン / 遷移金属錯体 / 鈴木カップリング反応 / 薗頭カップリング反応 / 蛍光 |
Research Abstract |
1、ポリフィリンを中心に持つデンドリマーの合成と特性評価 ポルフィリンを中心に持つ雪の結晶型デンドリマー合成法の開発と分子の性質評価を行った。最初にデンドリマーの構成要素となるデンドロンを効率的に合成するconvergent法の開発を行った。Frechetらのconvergent法を応用し各世代のポリベンジルエーテル型デンドロンを合成した。つぎにデンドロンを鈴木カップリング反応により共役分子に結合させ、ヨウ素化反応、薗頭カップリング反応より共役鎖を延長した。同様の反応を繰り返すことで目的とするデンドロンを効率よく合成した。さらにデンドロン末端をフォルミル化し、ピロールと縮合させることでポルフィリンデンドリマーを得た。得られたデンドリマーから亜鉛ポルフィリンデンドリマーも合成した。合成したデンドリマーの紫外-可視吸収、蛍光スペクトルを測定した。その結果、ポリベンジルエーテル鎖、共役鎖からポルフィリン骨格へ効率的エネルギー移動が起きていることを明らかにした。一方、電気化学的測定より、電極-ポルフィリン骨格間の電子移動速度が遅いことを明らかにした。 2、分子シャッターの開発 オリゴフェニレンエチニレンから成る剛直な主鎖と、先端にビピリジンを持つ柔軟なポリエーテル側鎖から構成されるデンドロンを設計、合成した。主鎖は3,5-ジメトキシアニリンを出発物質とし、7段階の合成により達成し、側鎖は4-プロモフェノールを出発物質とし、6段階の合成により達成した。さらに鈴木カップリングにより主鎖に側鎖を導入して目的とするデンドロンの合成を行った。
|