2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17550044
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
小嵜 正敏 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 助教授 (10295678)
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Keywords | ポルフィリン / デンドリマー / 電子移動 / 電子移動 / エネルギー移動 / フェニレン-エチニレン / コンフォメーション / 鉄錯体 |
Research Abstract |
1、ポリフィリンデンドリマーの合成と特性評価雪の結晶型ポルフィリンデンドリマーの合成、性質評価に関する研究を行った。最初にデンドロンを合成する新規convergent法開発を行った。得られたデンドロン末端をフォルミル化した後、ピロールと縮合させポルフィリンデンドリマーを得た。また、4つの末端アセチレン骨格を持つポルフィリン誘導体とデンドロンの薗頭カップリング反応によってもポルフィリンデンドリマーを合成した。得られた一連のデンドリマーの蛍光スペクトルを測定した結果、ポリベンジルエーテル鎖、共役オリゴマー部分からポルフィリン骨格へ効率的な励起エネルギー移動が起きていることがわかった。さらに共役末端にアントラキノン部を結合させることにより、光捕集機能に加えて電荷分離能力を有するデンドリマーを得ることに成功した。 2、分子シャッターの合成と性質評価オリゴ(フェニレン-エチニレン)から成る剛直な共役主鎖と、末端にビピリジンを持つ柔軟なポリベンジルエーテル側鎖から構成されるデンドロンを設計、合成した。合成したデンドロンはクロロホルム-メタノール1:1混合溶液に溶解させると287、357、376nmに紫外吸収を与えた。先に合成したデンドリマーの吸収と比較した結果、短波長部の吸収はポリベンジルエーテル側鎖部分、長波長部の二つの吸収は共役鎖にそれぞれ帰属することができる。このデンドロンの溶液に塩化鉄(II)の溶液を加えると、デンドロンの溶液は黄色からピンク色へと変化した。この溶液の吸収スペクトルには、新しく吸収(525nm)が観測された。この吸収はFe(bpy)_3錯体のMLCT吸収に帰属することができる。以上の結果より、デンドロンが鉄錯体を形成することを明らかにした。
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Research Products
(1 results)