2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリックス構造をもつフォトクロミックなジアリールエテンの創出
Project/Area Number |
17550047
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Kasei Gakuin University |
Principal Investigator |
横山 弥生 東京家政学院大学, 家政学部, 教授 (70142263)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 泰 横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60134897)
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Keywords | ヘリセン / ジアリールエテン / 光学活性 / ジアステレオ選択的 / アリリックストレイン / 光閉環反応 |
Research Abstract |
本年度の「ヘリックス構造をもつフォトクロミックなジアリールエテンの創出」成果は、以下の通りである。 光学活性ジアリールエテンの合成 ヘリセン構造をもつ化合物は。特異的でかつ大きい旋光度をもつことが知られている。この特徴を生かすことを考え、ヘリセン構造のジアリールエテン類への導入を検討した。これまで、熱可逆性を持つ、ヘリセン構造のジアリールエテン類の合成は報告されている。本研究では、熱不可逆なフォトクロミズムを示すとともに、ポリマーフィルム中、紫外光および可視光照射により、可逆的に旋光度を変化させることができる、ヘリセン構造をもつジアリールエテンを、ヘキサトリエンの末端炭素における、1,3-アリリックストレインを利用して合成した。 ヘリックス構造を持つジアリールエテンの光化学的性質 ヘリックス構造を持つトリメチルチオフェン環をもつジアリールエテンを合成し、これらジアリールエテンの光反応におけるジアステレオ選択性を明らかにした。ジアリールエテンのトリメチルチオフェン環は、最も嵩高い置換基との電子的および立体的反発を防ぐため、中程度に嵩高い置換基の側に向いたコンフォメーションをとって、反応が進行するため、ジアステレオ選択的に光閉環反応がおこること、即ち、光閉環反応がジアステレオ選択性を持つのは、閉環時のコンフォメーション中、ジアリールエテンのヘリセン部位の炭素原子に1,3-アリリックストレインが働くためであることを示した。
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Research Products
(2 results)