2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規有機ハロシラン試薬の開発とポリマー材料への応用
Project/Area Number |
17550105
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大下 浄治 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90201376)
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Keywords | ハロシラン / ケイ素系高分子 / 機能材料 / ヒドロシラン |
Research Abstract |
有機ケイ素化合物、およびポリマーは、有用な反応試剤または新規な機能材料として期待され、盛んに検討されている。しかし、そのもっとも基本的な出発原料であるハロシラン、アルコキシシランなどの簡便な合成法は限られており、また試剤自身の種類もそれほど多くない。したがって、このような基本的な試剤の合成法を開拓していくことは、今後のケイ素かあくの発展を考える上で、非常に重要である。本研究では、このような観点から、新規なハロシラン試剤として、ジブロキシラン、ジョードシランなどの合成等価体の生成法の確立を図り、またこれらの試剤、および以前に開発したポリヒドロシランの選択的脱水素アルコキシ化反応を利用して、新しいケイ素化合物の合成反応の開発、および機能性ケイ素高分子の合成への展開をおこない、以下のような成果を挙げた。 1.ジョードシラン、ジブロモシラン等価体、ヨード、およびブロモシロキサンポリマー等価体の反応挙動を検討するとともに、この反応を利用して合成したハロアルコキシ-置換ポーリシロキサンとアミンの反応から、アミノアルコキシ-置換ポリマーを得ることを見出した。 2.ジヒドロシラン、トリヒドロシランの選択的アルコキシ化を利用して、ビニレンフェニレンやアダマンタン骨格を主鎖に有する新規ポリマーの合成を行い、その光励起エネルギー移動、高耐熱性などの機能を明らかにした。 3.アルコキシハロシランの電解反応による選択的な変換反応を検討し、アルコキシ置換のジシラン、トリシランの合成に応用した。
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Research Products
(5 results)