2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17550140
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
田中 睦生 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, 主任研究員 (70344108)
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Keywords | イオンチャンネル / イオノフォア / クラウンエーテル / カリックス / 無機多孔質膜 |
Research Abstract |
(1)イオノフォアの合成:前年度確立した合成法に基づいて、両末端にベンジル基を導入したジアザ18クラウン6三量体イオノフォアの合成を検討した。その結果、ダンシル基を両末端に導入したイオノフォア同様に、アミド化によってベンゾイル基とアルキル鎖をクラウンエーテルに導入し、ジボランで還元することによって目的物が得られることを見いだした。さらにオルタネートカリックス[4]アレンをスカフォールドに用い、両末端にダンシル基を有するジアザ18クラウン6を導入したイオノフォアの合成を検討した。アルキル鎖を逐次的に導入することによってオルタネートカリックス[4]アレン誘導体を合成し、続いてアミド化反応によってダンシル基を有するジアザ18クラウン6を導入し、ジボランで還元することによって目的物が得られることを見いだした。以上によって両末端にダンシル基あるいはベンジル基を導入したジアザ18クラウン6三量体イオノフォア、オルタネートカリックス[4]アレンをスカフォールドにしたイオノフォアの三種類を合成することができた。 (2)有機薄膜構成分子の合成:無機多孔質膜を修飾する有機薄膜構成分子として、脂質膜をモデルに全長が4〜5nm程度になり、末端にコリンリン酸およびシランカップリング剤を導入した有機薄膜構成分子の合成を検討した。従来報告されている脂質合成法に基づいてコリンリン酸の導入を種々検討したがいずれも成果が上がらず、新たな合成ルートを検討する必要があることが明らかになった。
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