2006 Fiscal Year Annual Research Report
エンド型加水分解酵素による糖鎖チップの調製と生体分子間相互作用の迅速モニタリング
Project/Area Number |
17550150
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
森 俊明 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助教授 (50262308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古澤 宏幸 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助手 (60345395)
川崎 剛美 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助手 (60334504)
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Keywords | 水晶発振子 / N-結合型糖鎖 / 糖転移酵素 / endo-F糖鎖切断酵素 / 糖鎖チップ |
Research Abstract |
本研究では重要視されつつも技術的には困難であった糖鎖チップの調製をエンド型グリコシダーゼ酵素反応により効率的に配向固定化し、糖鎖チップの創製と生体分子との相互作用について、網羅的にかつ迅速に評価することを目的として研究を行い、昨年度以下の2つの成果を得た。1)タンパク質のフォールディングやレクチンなどの糖鎖結合タンパク質に関わりの深いN-結合型糖タンパク質糖鎖をendo-M糖転移酵素反応によって固体基板上への直接固定化することに成功した。2)N-結合型糖タンパク質糖鎖を固定化した水晶発振子基板に、N-結合型糖鎖の根本を加水分解できる酵素であるendo-Fを加えると、糖鎖が加水分解される様子が振動数変化として観察でき、反応の動力学を詳細に検討することができた。 18年度は糖タンパク質糖鎖以外に、細胞接着や生体間情報伝達に重要なグリコサミノグリカンと呼ばれる糖鎖の生成酵素である、コンドロイチン合成酵素およびヒアルロン酸合成酵素の反応メカニズムを検討した。その結果、コンドロイチン合成酵素の場合にはアクセプター分子の種類によって酵素の基質への親和性が異なること、コンドロイチン糖鎖以外の酵素も反応活性があることなどを初めて明らかにした。すなわち、RIラベルした基質を用いることなく検出し詳細なメカニズムを知るためには、上述のようなチップを調製すること、および重量の増減により反応をリアルタイムにモニタリング出来る水晶発振子マイクロバランス法を用いることで初めて実現できた。
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Research Products
(5 results)