2005 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインキナーゼを網羅的に検出する抗体の作製と機能プロテオミクス研究への応用
Project/Area Number |
17550157
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
亀下 勇 香川大学, 農学部, 教授 (60127941)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末吉 紀行 香川大学, 農学部, 助教授 (90346635)
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Keywords | プロテインキナーゼ / プロテオーム / モノクローナル抗体 / バイオテクノロジー / シグナル伝達 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画に従い研究を遂行し、以下の研究成果を得た。 (1)チロシンキナーゼ(PTK)検出抗体の作製:以前、我々はセリン・スレオニンキナーゼ(STK)を網羅的に検出する抗体の作製に成功したが、引き続きチロシンキナーゼを網羅的に検出する抗体(マルチPTK抗体)の作製を試みた。その結果、PTKを広く認識するモノクローナル抗体(YK34)を取得できた。この抗体は、Srcキナーゼをはじめとして様々なPTKとは強く反応したが、STKとは全く反応しないことが示された。現在YK34抗体に関する特許を出願しており、また抗体作製に関する内容は論文として発表した。(Anal. Biochem. 347(2005)112-120) (2)マルチPTK抗体を用いたPTK発現プロファイリング解析:ヒト前骨髄性白血病細胞HL60をTPAあるいはDMSOにより分化誘導し、発現量が変動するPTKを二次元電気泳動ならびにYK34抗体を用いたウエスタンブロットにより解析した。分化誘導法の違いにより顕著に変動するPTKスポットが数種類見出された。これらの酵素の正体については、引き続き解析を進めているところである。 (3)マルチSTK抗体を用いたSTK発現解析と新規STKの探索:ゼブラフィッシュの胚発生過程におけるSTKの発現変化についてマルチSTK抗体を用いて検討した。受精後48時間後の胚のcDNAライブラリーを用いてスクリーニングしたところ、これまでに5種類の新規STKのクローンを取得できた。また担子菌類キノコの子実体形成におけるSTKの関与を調べるためにマルチSTK抗体を用いた発現解析を行いCoprinus cinereusから新規STKを2種類発見した。上記の新規プロテインキナーゼについて引き続き解析を進めているところである。
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Research Products
(7 results)