2005 Fiscal Year Annual Research Report
長残光蛍光体/可視光応答型光触媒ハイブリッド球状粒子の創成と環境保全色材への応用
Project/Area Number |
17550182
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Research Institution | Kumamoto Industrial Research Institute |
Principal Investigator |
永田 正典 熊本県工業技術センター, 材料開発部, 研究主幹 (60399673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永岡 昭二 熊本県工業技術センター, 材料開発部, 研究参事 (10227994)
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Keywords | 光触媒 / セルロース / 顔料 / 微粒子 / 酸化チタン |
Research Abstract |
近年,酸化チタンはコーティング材として多くの研究がなされているが,紫外光がなければ,励起・酸化還元反応を発現しない。一方,色材としての利用を考慮した場合,高活性酸化チタンは,数ナノメーターの超微粒子となるため,ハンドリングが難しく,塗膜した場合,不均一になる。そこで申請者らは塗膜性に適した形・サイズと暗所でも機能を持続できることを念頭に置き,光触媒と畜光蛍光体を担持したミクロンオーダーの真球状微粒子の開発に着眼した。これまでに,ビスコース相分離造粒法を用いて真球状のセルロース/酸化チタン複合粒子を調製し,その加熱処理により,カーボン複合マイクロ球状粒子を開発している。 (1)ビスコース相分離造粒法を用いて、粒子化することを念頭に置いているが、残光性性蛍光体を複合させる前に、初年度は、酸化セリウム、ダイヤモンド、サファイア、アルミナ、すず、ジルコニア、コバルト系顔料、ニッケル系顔料などの複数種の無機材料とセルロースとのコンポジット化を行い、ゼータ電位測定装置を用いて、表面電位とその関係を検討した。その結果、表面電位がマイナス側で、均一な電位を有するほど、表面に露出することが確認された。 (2)長残光性の蛍光体を念頭に置き,Ca, Sr, Baなどから構成されるアルミン酸酸化物,MAl_2O_4に着目した。酸化チタンと発光しているアルミン酸酸化物を混合した場合、光照射を行わなくても、光触媒能を持続し、アセトアルデヒドの分解が生じることがわかった。同時に耐水性が高いアルミン酸酸化物の検討も必要であることが確認された。 (3)今後は、当初の予定に従い、長残光蛍光体および酸化チタンとセルロースを複合粒子化し,加熱処理することにより,暗所で発光する酸化チタン/カーボン複合粒子が構築する予定である。
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Research Products
(1 results)