2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ絶縁体薄膜-金属界面の制御および界面ポテンシャルの起源の解明
Project/Area Number |
17560027
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
吉武 道子 独立行政法人物質・材料研究機構, 半導体材料センター, 主席研究員 (70343837)
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Keywords | 界面電位 / 仕事関数 / 電子デバイス |
Research Abstract |
(1)界面ポテンシャルに対する基板金属の種類の影響 基板金属として、アルミナがエピタキシャル成長するCu-9at%Al(111)を用いて実験を行った。基板を910Kに加熱し、酸素分圧5x10-8Torrで1024Lの酸素を導入してエピタキシャルアルミナ膜を成長させた。 X線光電子分光(XPS)装置を用いて、Al2pスペクトル、O1s、OKLLオージェスペクトルを取得した。また、酸化とともにケルビンプローブによる表面ポテンシャルの測定値がどのように変化するかも調べた。同時に、ヘリウム放電による紫外光を励起源とする紫外光電子分光スペクトル(UPS)を、試料をアースポテンシャルにした状態と試料にマイナス10Vの電圧を印加した状態で測定した。また、UPSによるO2pスペクトル、フェルミレベル近傍及び価電子帯のスペクトル測定も行った。XPSによる内殻レベルの結合エネルギーの変化とケルビンプローブによる表面ポテンシャルの変化、UPSによる価電子帯のエネルギー準位と仕事関数の値を比較して、基板とアルミナ膜とのポテンシャルの違いを計算した。また、このポテンシャルの膜厚成長による変化を調べた。 以上の結果を、先に行ったエピタキシャルアルミナ膜(0.8nm厚)/NiAl(110)と比較した。その結果、いずれもエピタキシャル成長する界面では界面がAl原子で終端されていて、ある程度の厚さ(0.5nm以上)の膜厚では、基板金属の仕事関数の違いに関わらず、金属のフェルミレベルとアルミナ膜の価電子帯とのエネルギー差、バンドオフセットの値はほぼ同じであることが判明した。
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Research Products
(4 results)