2005 Fiscal Year Annual Research Report
圧電高分子を用いた高感度空中超音波トランスデューサの開発と応用
Project/Area Number |
17560041
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
高橋 貞幸 山形大学, 地域教育文化学部, 技術専門職員 (10396559)
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Keywords | 圧電高分子 / 空中超音波画像 / 高周波数 / トランスデューサ / PVDF |
Research Abstract |
これまでに圧電高分子[P(VDF/TrFE)VDF75mo1%]を用いて、空中超音波トランスデューサを試作してきた。従来の空中超音波トランスデューサと最も異なる点は、MHz帯域で動作可能であることである。試作段階での空中超音波トランスデューサの効率は、約90dBであった。より高効率のトランスデューサを開発するために、直径22mmの平面型トランスデューサの開発を主幹とし、本年度は以下の項目に重点をおいた。 1.圧電膜(3枚)を張り付けて積層型トランスデューサの製作技術を確立する(動作の中心周波数は、およそ2MHzである)。 2.送受信システム機器の改良(高出力および位相差システムの再構築)。 成果について (1)Masonの等価回路を用いて高効率型トランスデューサのシミュレーションを行った。条件は1/4波長のbacking-plate/音響吸収材としてエポキシ樹脂の使用などである。これによって圧電膜3枚(直列接続)のSerial型空中超音波トランスデューサを試作したところ、1.6〜2.2MHzで動作する広帯域のトランスデューサを開発することができた。続いて、圧電膜3枚を直列接続型から並列接続によるParalell型空中超音波トランスデューサの製作を行った。その結果、3倍のキャパシタンス値をもつ積層型圧電膜の上昇値を得た。これは従来のSerial型に対して9倍の上昇である。トランスデューサの効率は、75dBの性能を得た。現在接着剤によるロスを検討中である。 (2)空中超音波画像の分解能を小さくするために、高出力低ノイズのシステムが必要である。また、次年度に於いて画像形成時間短縮のための駆動システム再構築が必要である。位相画像システムについては、アンプ類を変更しほぼ低ノイズのシステムが完成した。高速駆動システムは、レコーダ機器のシステムを改良して、初期画像の形成に成功した。現在、高速化による画像形成中である。
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Research Products
(3 results)