2006 Fiscal Year Annual Research Report
熱衝撃および動的負荷を受けるラミネートの界面破壊力学
Project/Area Number |
17560073
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
戸谷 真之 鹿児島大学, 工学部, 教授 (90026279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有富 正男 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (60094116)
小田 美紀男 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30274856)
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Keywords | 積層材料 / はく離 / 応力拡大係数速度 / 低速度衝撃 / 熱負荷 |
Research Abstract |
(1)中央部に中心対称な円形はく離を有する同種材円板を接着して作られた積層円板の熱衝撃による変形の解析を行なった。熱衝撃としては、時刻t=0のときに表面温度が0℃であり、t>0から、毎秒板表面の単位面積当たりに一定の熱量が加わるものとする。任意時刻における板厚方向の温度分布はすでに与えられている。この結果を、研究代表者らが開発した、円形はく離を有する円板の変形をはく離部分を周辺でヒンジ止めされた重ね板として近似する手法に適用し、はく離部分のたわみを得た。その結果、熱衝撃によりはく離部分は座屈しうること、またこの座屈により座屈前には0であったエネルギー解放率は急激に増大することがわかった。 (2)中央部に円形はく離を有する積層円板の低速度衝撃によるはく離進展について理論解析ならびに実験を行った。積層円板への外力条件は、円板の中心に質量の大きい剛体が衝突した場合を想定し、その点での変位速度を剛体の速度と同じとした。ただし、不連続的に変位速度が変化すると無限大の衝撃力が作用することになるので、ある時間まではサイン関数で速度が変化し、それ以降は一定速度で変化するものとした。実験は、円周支持されたはく離を有する円板に丸棒を衝突させ、円板内のひずみの時間履歴を測定した。測定された結果とそれに対応する理論解析の数値解とを比較して良く一致していることを確認し、この数値解析の有効性を確かめた。理論解析により衝撃速度やはく離半径を変化させたときのエネルギー解放率を計算し、どの様な条件ではく離進展が生じやすいかを調べた。
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Research Products
(2 results)